高層ビルを建てるためには,資材を効率よく運ぶことが重要です。
この役割を果たすのが,タワークレーン。
タワークレーンは,ビルが高くなるのにあわせて,自分でのぼっていきます。
2種類のクライミング方式
タワークレーンには,マスト(支柱)を継ぎ足してのぼる「マストクライミング方式」とクレーンを床に固定してマストを引き上げ,本体がのぼる「フロアクライミング方式」があります。工事が終わって解体されるときは,それぞれ違う方法で解体されますが,作業は1週間程度で行われるため,気づくとクレーンが消えたような錯覚に陥るかもしれません。
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マストクライミング方式
建物にそってマストを設置し,上にマストを継ぎ足してのぼっていきます。マストは,順次壁つなぎ材でつないでいきます。解体するときは,逆の手順で,本体を下げてマストを取り外していきます。
フロアクライミング方式
ベースに一定の長さのマストを設置し,ベースごと上階にのぼっていきます。のぼり方は,クレーン本体を最上階に固定し,ベースとマストを引き上げて目的のフロアで固定した後に,クレーン本体をマスト最上部まで引き上げるという方法です。
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フロアクライミング方式での解体方法
タワークレーンで部品を吊り揚げて,屋上に小型の解体用クレーンを組み立てます。
解体用クレーンでタワークレーンを解体します。この手順を繰り返しクレーンを小さくしていきます。最後の解体用特殊クレーンは手作業で解体し,エレベータに載せて地上へ降ろします。