ホーム > KAJIMAダイジェスト > July 2013:特集「建設の素朴な疑問」 > タワークレーンはどうやってビルの上にのぼっていくの?

KAJIMAダイジェスト

タワークレーンはどうやってビルの上にのぼっていくの?

高層ビルを建てるためには,資材を効率よく運ぶことが重要です。
この役割を果たすのが,タワークレーン。
タワークレーンは,ビルが高くなるのにあわせて,自分でのぼっていきます。

2種類のクライミング方式

タワークレーンには,マスト(支柱)を継ぎ足してのぼる「マストクライミング方式」とクレーンを床に固定してマストを引き上げ,本体がのぼる「フロアクライミング方式」があります。工事が終わって解体されるときは,それぞれ違う方法で解体されますが,作業は1週間程度で行われるため,気づくとクレーンが消えたような錯覚に陥るかもしれません。

図版:イメージ

改ページ

マストクライミング方式

図版:マストクライミング方式

建物にそってマストを設置し,上にマストを継ぎ足してのぼっていきます。マストは,順次壁つなぎ材でつないでいきます。解体するときは,逆の手順で,本体を下げてマストを取り外していきます。

フロアクライミング方式

図版:フロアクライミング方式

ベースに一定の長さのマストを設置し,ベースごと上階にのぼっていきます。のぼり方は,クレーン本体を最上階に固定し,ベースとマストを引き上げて目的のフロアで固定した後に,クレーン本体をマスト最上部まで引き上げるという方法です。

改ページ

フロアクライミング方式での解体方法

図版:フロアクライミング方式での解体方法

タワークレーンで部品を吊り揚げて,屋上に小型の解体用クレーンを組み立てます。

解体用クレーンでタワークレーンを解体します。この手順を繰り返しクレーンを小さくしていきます。最後の解体用特殊クレーンは手作業で解体し,エレベータに載せて地上へ降ろします。

図版:タワークレーンの運転手は,毎朝運転席まで地上からマスト内のはしごを使ってのぼっていきます。一度のぼると下りるのが大変なため,運転室にトイレや冷蔵庫がついていて,お弁当を持ってクレーンに乗り,仕事がおわる夕方までずっと運転席にいます。タワークレーンの色は,赤白のものをよく見かけますが,これは航空機などから見やすいように,一定以上の高さのものについては色が法律で定められているためです。

ホーム > KAJIMAダイジェスト > July 2013:特集「建設の素朴な疑問」 > タワークレーンはどうやってビルの上にのぼっていくの?

ページのトップへ戻る

ページの先頭へ