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発掘!旬の社員

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台湾と日本で活躍する
若手技術者たち

日本の現場での経験を糧に,生まれ育った台湾・中鹿を背負っていく
集合写真

photo: Shinjiro Yamada

黄子桓(左)

ファン・ズファウン/台湾・高雄市出身/
土木工学科卒業

中鹿営造 
中国人壽台北学苑投資開発案新築工事事務所

2015年中鹿営造入社。建築2現場を経験後,2017年から現職場で,構真柱の製作管理と鉄骨工事を担当。溶接の品質管理を学ぶため,AWS-CWI(米国溶接協会が認証している溶接検査技術者)の資格を取得。2017年10月から約4ヵ月間,日本研修で都内の「(仮称)豊島プロジェクトB棟新築工事」で鉄骨工事を主として躯体,外装工事の事前検討などを担当した。帰国後,現在の現場に再配属。趣味は野球。

紀惟(中)

ジー・ウェイ/台湾・高雄市出身/土木工学科卒業

中鹿営造 建築部

2016年中鹿営造入社。桃園市の建築工事に従事後,翌年から「信越電子材料台湾工場新築工事」で杭や躯体,内装工事などを担当。2018年9月から約4ヵ月間,日本研修で都内の「(仮称)竹芝地区開発計画(業務棟)新築工事」に配属され,大規模現場の鉄骨や躯体,外装,内装工事など様々な工種を学んだ。帰国後の2019年1月に現在の部署に配属。趣味は旅行,美食巡り,ドラマを見ることで,休日を満喫している。

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邱上銘(右)

キュウ・シャンミン/台湾・新北市出身/
土木工学科卒業

中鹿営造 工程規画部(取材当時)
(現在:日本研修 関西支店 京阪神ビルディングOBP工事事務所)

2012年中鹿営造入社。建築2現場を経験後,内装工事や杭工事を主に担当。2015年9月から約4ヵ月間,日本研修で都内の「(仮称)スズデン本社ビル新築計画」に配属され,地下躯体の鉄筋工事や仮設計画などを学んだ。帰国後は建築部に配属され,見積り担当となり,その後工程規画部に異動して同じく見積りを担当した。2019年10月から2度目の日本研修で来日している。趣味はロードバイクとガンプラづくり。

刺激を受けた日本研修

「日本の現場は整理整頓され,とてもきれいだった」と3人は口を揃える。時期は異なるが,全員が約4ヵ月間の日本研修経験者だ。日本では,主に建築現場で施工管理を行った。検タスやBuildeeといった現場向けITツールで作業効率を向上させられることと,利便性の高さを実感した。現在,台湾でも導入が計画されている。

中鹿営造の中でも大規模建築現場で内装工事を担当している黄子桓さんは「日本の施工計画は台湾よりもきめ細かく,学ぶことが多かった。所員はもちろん作業員全員が計画通りに進めようという強い意志を持っているのが印象的でした」と語る。

また,研修時は日本のみならず様々な国で働いている鹿島社員たちとの交流があり,国によって仕事の進め方やアプローチが異なることを知ることができた。「いつか台湾や日本だけでなく,世界中で仕事をしてみたい」と語る黄さん。研修により目指す活躍の場が広がった。

プライベート写真

学生時代のチームメイトと草野球をプレイする黄さん。チームはOBの集まりながら全国草野球大会に出場するほどの強豪。近頃は仕事が忙しくてなかなか練習に参加できていないが,現場が落ち着いたらさっそく練習を再開するそう。

日々勉強し,知識を吸収

紀惟さんは建築部に所属し,現場から提出される予算関連書類や施工計画書などの受付窓口を担当している。また現場巡回へ同行し,議事録の作成や中国語の通訳としても活躍する。さらに,タイル用接着剤メーカーの研究会にも参加し,台湾ではまだ使用されていない有機系接着剤の仕様書や施工方法の標準書を作成するメンバーでもあり,日々の勉強を怠らない。

現在は管理部門だが,現場での施工管理を希望している紀さん。しかし,まだ実務経験と知識量が足りないと感じている。例えば,現場から提出された施工計画書を見ても,その方法が正しいのか一人で判断できないことがあるからだ。今は現在の部署で様々な知識を吸収している。そして,再び現場で働く時,得た知識を活かしたいと考えている。「早く一人前になって,中鹿本社や現場で働く皆さんに信頼されることが目標です。世間では工事現場は汚い,危険などと言われていますが,現場の魅力を広め,台湾建設業界のイメージを変えていきたい」。

プライベート写真

好きな花はひまわりで,「ひまわりのようにまっすぐ前向きに」をいつも心掛けている紀さん。高雄市にある祖父母の家の近くには,ひまわり畑が広がっている。「時間ができたら,大好きな祖父母に必ず会いに行きます」。忙しくても家族との時間を大切にしている。

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2度目の日本研修に向けて

工程規画部で見積りを担当する邱上銘さん。新規案件の見積り作業のみならず,全体施工計画や工程表,組織表などの検討,提案書など施主への提出書類も作成する。また,新規案件はすべてBIMデータを作成して数量積算を行う。工事入手前の幅広い業務を担う重要な存在だ。「いかに効率よく作業するか,会社の利益を上げるにはどうすべきかを常に考えています」。邱さんは今月から,新設された研修制度を利用して再び来日している。これまでの研修制度では,日本滞在は長くても半年程度だったが,新制度では1~2年滞在してじっくり勉強することができる。取材時(7月),邱さんは「2度目の研修でも緊張します。今回は施工管理だけでなく,機会があれば工務系の業務も学びたい」と意気込みを語った。

入社時から邱さんと仲の良い黄さんは先輩についてこう語る。「若手社員の中でも常に先頭に立つ存在で,自分の業務だけでなく,会社全体のことを考えている尊敬できる先輩です」。

プライベート写真

休日の朝はロードバイク,夜はガンプラづくりと,身体を動かすことも黙々と作業することも好きな邱さん。写真は昨年末,中鹿の皆さんと台北マラソンに参加した時のもの。ハーフマラソンに挑戦して無事に完走できた。「会社の方々も応援しに来てくれて,感動しました」。

若手社員のサポート

中鹿営造では,昨年からメンター制度(上司とは別に指導・相談役となる先輩社員〈メンター〉が若手社員〈メンティ〉をサポートする制度)を導入した。若手の悩みなどを相談しやすい環境づくりや,人材育成を目的としている。邱さんと黄さんはメンターとしてそれぞれ後輩のサポートを,紀さんはメンティとして女性先輩社員の相談役がいる。「定期的に連絡を取って,仕事の話や元気にしているかを確認しています」(邱さん)。

紀さんは「2人をはじめ頼りになる優しい先輩がたくさんいます。この制度で若手同士の一体感が以前より高まったように感じます」と語る。

3人から,当社の若手社員に向けてメッセージを貰った。「夢と目標を持って,ともに頑張りましょう」。

世界で活躍する若手技術者たちが,次世代の建設業界を担っていく。

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