A4CSEL for
Dam
成瀬ダムで結実 -
A4CSELによる「現場の工場化」
A4CSELは、これまでに複数のダム現場で振動ローラ、ブルドーザ、ダンプトラックを順次自動化し現場に適用。
2020年から、成瀬ダム堤体打設工事(秋田県東成瀬村)の堤体CSG打設に適用しており、
最盛期には5機種、20数台の自動化建設機械が昼夜連続で最大70時間の連続運転を行う予定です。
4名のITパイロットが20数台の自動化建設機械を管制
成瀬ダムの管制室では、4名の「ITパイロット」が20数台の自動化建設機械の管制を行っています。最適化された計画に基づいた作業データを送信することで、複数の自動化建設機械が連携して堤体のCSG打設を行います。ITパイロットは稼働中の自動化建設機械の監視、日々変わる施工条件に合わせた施工計画の作成を行っています。
堤体では、多くの自動ダンプ、自動ブルドーザ、自動振動ローラが連携して材料の荷下ろし、まき出し、転圧作業を進め、CSGダムの提体打設作業を行っています。これらの自動化建設機械は給油時間以外、昼夜を問わず作業を行っており、最盛期には、3日間、70時間の連続施工が予定されています。また、自動化施工エリアには人は一切入らないため人と建設機械の接触事故は起こり得ず、安全性も向上します。
自動化建設機械
A4CSELでしか成し得ない、日本最大の台形CSGダム
成瀬ダムは日本最大の台形CSGダムであり、堤体積は485万m3。豪雪地帯のため、冬季は堤体打設工事が行えません。最盛期には1か月あたり25万~30万m3というこれまでの同種工事の2倍以上のスピード施工が求められます。2020年5月からA4CSELによるCSG打設を開始、2シーズン目を終えました。2021年度の堤体打設の自動化率は94%を超えており、2022年シーズンではさらなる高速施工に挑みます。
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「KAJIMA DX LABO」
成瀬ダム右岸側サイトにある「KAJIMA DX LABO」では、鹿島の考える土木の未来やA4CSEL、成瀬ダム工事について、ジオラマやパネルARで紹介。見学者はタブレット端末を用いて体感しながら学習することができます。建設現場を見下ろすデッキでは、工事中の堤体にタブレット端末をかざすと完成形をARで見ることができます。このラボの2階がA4CSELの管制室です。
また、コロナ禍で来場者が限られる中、世界中から「KAJIMA DX LABO」を楽しめる、オンラインミュージアムも開設しています。言語は日・英を選択でき、スマホやPC、タブレット等からラボ内を自由に散策できるだけでなく、シアターで上映されている動画を見ることもできます。