草木類除去のための選別補助材
「泥DRY®」
高含水・高粘性土壌を低粘性・細粒状に改質し、草木類を除去
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故後の除染作業で発生した除去土壌等は、中間貯蔵施設内に保管されることから、有機物の分解に伴う盛土の不安定化を防止し、有機物の分解によるガスの発生を抑制することが重要です。そのためには、除去土壌から草木類を選別する必要がありますが、除去土壌の半分は農地などの高含水・高粘性土であり、土壌と草木類の選別は非常に困難です。そこで鹿島は、高含水・高粘性土壌を低粘性・細粒状に迅速に改質し、さらにpH中性の環境低負荷の選別補助材「泥DRY(デイドライ)」を開発しました。
また、本材料は、中間貯蔵施設に限らず一般工事における盛土や掘削土などからの草木類の選別にも活用できます。
特許登録済
平成29年度土木学会 環境賞
平成29年度地盤工学会 地盤環境賞

高含水・高粘性除去土壌の改質前後
- キーワード
- 選別補助材、高含水・高粘性土、改質、低粘性、細粒状、中性
泥DRYの特性
材料:材料の90%以上が吸水性を有する天然鉱物であり、その他高分子材料などを配合。
改質原理:複数の材料の複合的な働きにより、土粒子周囲の自由水が急速に捕捉され、土粒子間の付着力が低下し、土粒子の小団粒化が促進される。

泥DRY

泥DRYの改質原理
施工事例
【施工例1】中間貯蔵施設受入・分別施設での除去土壌の改質
①除去土壌の入った大型土のうを破袋します。
②重機により容器残渣を分別・除去します。
③土壌の含水比に応じてコンベア上で改質材(泥DRY)を自動で添加します。
④添加された土壌を改質機に投入し改質します。
⑤分別機により、改質されサラサラとなった土壌から、草木や石を取り除きます。

【施工例2】建設発生土の改質施工
①バックホウで高含水土を掘削します。
②泥DRYを20〜40kg/m3添加します。
③バックホウで数分間撹拌します。
④改質後の土壌はダンプトラックでの運搬が可能となりました。

特長・メリットココがポイント
環境に配慮した材料、かつ迅速に施工が可能
- 水和反応等がなく、養生時間はほぼ不要です。
- 改質後の土壌のpHは中性域に保持されるため、重金属等の溶出が促進されず、有害ガスが発生しません。
埋立盛土として活用可能
泥DRYを添加した土壌(畑、水田)の盛土としての施工性や安定性を確認するため、建設重機の走行性能(トラフィカビリティ)の評価を行いました。
- 原土の状態では重機走行は不可能でしたが、泥DRYの改質により締固め性能が向上し、転圧後、ブルドーザ(32t級)の走行が可能となりました。
※除去土壌の盛土締固めは、中間貯蔵施設内の土壌貯蔵施設に限定した実績です。

泥DRY改質土の転圧(試験施工の状況)

コーン指数の比較
適用実績

大熊1工区中間貯蔵施設受入・分別施設
場所:福島県双葉郡大熊町
適用工事期間:2018年7月~
発注者:環境省

横浜環状南線公田笠間トンネル
調整池造成
場所:神奈川県横浜市
適用工事期間:2017年6月~7月
発注者:東日本高速道路
規模:対象土壌690m3
学会論文発表実績
- 「無機改質材を用いた除去土壌の改質 その1 ─改質効果と草木選別─」,土木学会,第70回年次学術講演会,2016年
- 「無機系改質材を用いた除去土壌の改質 その2 ─土壌の性状と改質効果の関係─」,土木学会,第70回年次学術講演会,2016年
- 「無機改質材を用いた除去土壌の改質 その3 ─盛土材料としての性能評価─」,土木学会,第70回年次学術講演会,2016年
- 「草木類選別補助材の適用性検討 ─細粒分含有率と含水率が選別能力に与える影響─」,第22回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会,2016年
- 「無機及び高分子系材料で構成される中性の改質材を用いた、高含水・高粘性除去土壌の改質、草木選別に関する実証」,第22回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会,2016年