硬質地盤対応オープンケーソン水中掘削機
オープンケーソン工法の適用範囲が飛躍的に拡大!
オープンケーソン工法は、ケーソンと呼ばれる円形や矩形の筒状構造物の開放された内部を、地上からグラブバケット等を使用して水中掘削し、ケーソン自体の重量および圧入アンカーによる沈下荷重を利用してケーソンを所定の深さに沈設させるものです。
本工法は、地盤が硬質な場合、ケーソン刃口部の直下を掘削しないとケーソンを沈設できません。しかし、グラブバケットではケーソン刃口部の直下を直接掘削できないため、ケーソンの構築前に地上から刃口部の硬質地盤を、砕石などに置き換える必要があり、それに伴うコスト増加や工期延長が課題で、オープンケーソン工法の適用範囲が限定されていました。
そこで鹿島は、オープンケーソン工法で刃口部直下の硬質地盤の掘削を可能とする、新たな水中掘削機を開発しました。
本掘削機の適用により、オープンケーソン工法の適用範囲(平面形状、深度、対象地盤)が飛躍的に拡大します。
特許登録済

硬質地盤対応水中掘削機

硬質地盤に対応したオープンケーソン工法
関連情報
- キーワード
- オープンケーソン、水中掘削、硬質地盤、ケーソン刃口
改ページ
機動性に優れ、メンテナンスが容易な水中掘削機
- 本掘削機は、通常のグラブバケット等では直接掘削できない硬質地盤が出現した時に地上部からケーソン内に吊り下げ投入し、ケーソン刃口部直下の沈設に必要な範囲を掘削します。また、本掘削機を用いてケーソン中心部の硬質地盤を先行削孔して緩めることで、グラブバケット等での掘削作業の効率化が図れます。
- 本掘削機は、通常のケーソン工事で使用するクレーンで揚重・移動が可能なため機動性に優れ、ケーソンの規模や平面形状に関係なく配置可能です。
- 機械の自重で掘削する機構であり、ケーソン躯体に反力をとるための固定や仮設物の設置が必要ありません。
- メンテナンスの際に地上への引上げが容易に行えます。

ケーソン刃口部掘削イメージ

水中掘削作業状況
各種センサーや高性能カメラを搭載し水中施工を可視化
- 掘削機械の設置深度、平面位置、姿勢をGNSS(Global Navigation Satellite System)や各種センサーで計測、それらのデータを用いた掘削管理システムで水中施工を可視化し、刃口部の目標掘削範囲を設定可能としました。
- 掘削管理システムは、掘削機のカッターヘッドがケーソン躯体に接触させないフェールセーフ機能を有しており、安全な掘削作業が可能となります。

掘削管理システムオペレーション画面

音響カメラによる掘削確認映像
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硬質地盤対応とコストダウン
- これまでのオープンケーソン工法では、刃口部は地上から刃口直下の硬質地盤部まですべての深度で事前に砕石置き換えが必要でしたが、本掘削機を使用することで置き換えが不要となるためコストダウンと工期短縮が図れます。本掘削機のカッターヘッドは、一軸圧縮強度5N/mm2程度の硬質地盤が可能であることを掘削性能試験で確認しました。
- 掘削土砂は、通常のグラブバケット等での揚土を基本とするので、掘削効率が低下することがありません。

カッターヘッドの掘削試験状況
現場実証
現場実証として、本掘削機を、ケーソン基礎工事に適用しました。狭隘な施工環境での施工性、掘削能力および歩掛、各種センサーや遠隔操作システムの機能性を確認し、本掘削機の硬質地盤のオープンケーソン工事への適用性を実証しました。

現場実証状況(ケーソン諸元:全長44.2m、内径7.6m)

学会論文発表実績
- 「硬質地盤の沈下掘削を可能とする水中掘削機の適用実績」,土木学会,第78回年次学術講演会,2023年
- 「硬質地盤の沈下掘削を可能とする水中掘削機の開発」,建設機械施工,Vol.73,No.2,2021年2月
- 「硬質地盤に対応したオープンケーソン工法」,建設施工と建設機械シンポジウム,論文集令和3年度,2021年