超高強度繊維補強コンクリート
「サクセム®」
超高強度、高じん性および超高耐久性を併せ持つコンクリート
サクセムは、日本国内の材料と技術で構築した超高強度繊維補強コンクリートです。セメントと特殊混和材を含むプレミックス粉体、細骨材、特殊鋼繊維、特殊減水剤及び水とで構成されています。水結合材比は16%程度で水和反応によって化学的に緻密化された硬化体を形成し、通常のコンクリートに比べて格段に高い圧縮強度(180N/mm2)及び耐久性を実現しています。また、特殊鋼繊維を混入することにより高い引張強度と高い靭性を有し、サクセムが引張応力を負担することができるため構造物に鉄筋を配置する必要がありません。
先端材料技術協会 製品・技術賞
土木学会 技術評価証
平成26年度プレストレストコンクリート工学会賞 技術開発部門

サクセム用超高強度鋼繊維
- キーワード
- 超高強度繊維補強コンクリート、鋼繊維、引張強度、耐久性、軽量化
サクセムの特徴
普通コンクリートではひび割れ発生と同時に破壊に至るのに対して、サクセムでは、ひび割れ発生後も鋼繊維の補強効果により変形性能に優れた破壊挙動を示します。このような力学特性から、サクセム部材の設計においては引張強度を期待して設計することができ、鉄筋補強を必要としない構造部材が実現可能となります。
サクセムの塩化物イオンの見掛けの拡散係数は0.002と小さく、80N/mm2の高強度コンクリートと比較しても1/100程度の値となっています。サクセムの組織の緻密性により物質移動に対する抵抗性が格段に優れており、過酷な気象条件下でも、100年以上の耐久性が保証されます。
サクセムは流動性が高く、自己充塡性を有するため、薄い部材や複雑な形状の部材でも容易に製作が可能です。

無筋部材の曲げ試験結果

塩化物イオンの浸透性試験結果(見掛けの塩化物イオン拡散係数)
特長・メリットココがポイント
合理的な構造物を実現
高い圧縮強度を活かして高いプレストレスを導入することができ、鉄筋補強を必要としないため、より合理的な構造の構築が可能となります。
- 高い圧縮強度を有するため、従来のPC橋に比べて半分の桁高のPC橋を実現できます。
- 部材を薄くできるため、従来のPC橋に比べて半分程度の軽量化を実現できます。

サクセムを用いたPC橋の主桁断面図
ライフサイクルコストの低減が可能
高い耐久性を活かすことによりライフサイクルコストを低減することができます。
- 遮塩性が極めて高く、内部鋼材の発錆を防ぎます。
- 透気係数が極めて小さく、通常の環境下では中性化しません。
- 凍結融解作用に対して優れた抵抗性を有し、自然環境化では凍害劣化が生じません。

凍結融解試験結果
適用実績

デンカ小滝川橋
場所:新潟県糸魚川市
竣工年:2015年5月
発注者:電気化学工業
規模:橋長39.0m 桁高1.3m 幅員5.2m

羽田D滑走路桟橋部床版
場所:東京都大田区
竣工年:2010年10月
発注者:国土交通省関東地方整備局
規模:長さ3.61m×幅7.82m/枚 797枚

リバーサイド千秋連絡橋
場所:新潟県長岡市
竣工年:2007年8月
発注者:ユニー
規模:橋長30.5m 桁高0.5m 幅員4.1m

国道163号線水路橋
場所:京都府木津川市
竣工年:2010年7月
発注者:京都府山城南土木事務所
規模:橋長23.75m 桁高0.6m 幅員0.64m
学会論文発表実績
- 「デンカ小滝川橋の設計 ─場所打ちによるUFC製道路橋─」,プレストレストコンクリート57巻1号,2015年1月
- 「超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を場所打ちで施工したPC橋 ─小滝川橋─」,コンクリート工学,2015年7月
- 「デンカ小滝川橋の設計・施工」,橋梁と基礎,2015年7月
- 「超高強度繊維補強コンクソート製型枠を用いた高耐震性橋脚の適用」,橋梁と基礎,2012年5月
- 「リバ-サイド千秋連絡橋(仮称)の設計と施工 ─超高強度繊維補強コンクリ-トおよび橋脚の制震工法を用いた歩道橋─」,橋梁と基礎,2007年12月
- 「超高強度繊維補強コンクリートを用いた下路式歩道橋の施工時検討」,第21回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム,2012年10月
- 「UFC床板製作におけうAft系UFCの製造・品質管理」,第19回プレストレスコンクリートの発展に関するシンポジウム,2010年10月