ホーム > KAJIMAダイジェスト > December 2019:特集 KAJIMA YEARBOOK 2019 > 鹿島180年,そして令和へ

鹿島180年,そして令和へ

英一番館が描かれた錦絵「横浜英吉利西商館繁栄図」(部分,一恵齋[落合]芳幾画,1871年)

英一番館が描かれた錦絵「横浜英吉利西商館繁栄図」(部分,一恵齋[落合]芳幾画,1871年)

令和時代の幕開け,そして平成最後という2019年,当社は創業180年を迎えた。折しも来年のオリンピック・パラリンピック開催を控え,多くの建設現場が繁忙のピークをきわめる,激動の一年となった。

社会が改元ブームに沸くのを前に,本誌1月号では「節目の2019年 平成を振り返る」と題し,平成30年間の当社の足跡を,竣工物件や働く環境などから振り返り特集した。経済成長の陰りや目まぐるしく変化する社会情勢,急速なインターネットの普及で広がった情報社会,多くの生命を脅かした幾多の自然災害など,30年前には想像もできないような変化に富んだ平成時代。数々の構造物や社況,そして当時の懐かしいオフィスの様子をグラフィカルに回顧した。

図版:平成の始まりとともに完成したKIビル(東京都港区)

平成の始まりとともに完成したKIビル(東京都港区)

改ページ

1990年代の当社オフィス風景。電話交換手,ドラフターを用いた製図,ワープロなど

「進取の精神」のあゆみ

1840年に創業した初代・鹿島岩吉は大名家御出入りの江戸町方大工として成功を収めたのち,幕末の開港直後に横浜へ進出。英一番館を皮切りに数々の外国商館を手掛け,洋館建築の旗手として名声を得て現在の当社の礎を築いた。幕末,明治,大正,昭和,平成そして令和へと時代が移り変わるなかで,「鉄道の鹿島」「超高層の鹿島」…などと称されたのは,時代の要請に応えた事業の展開であり,「進取の精神」のあゆみともいえる。

本誌2月号では「洋館への躍進」「鉄道への転進」「ダムへの雄飛」「超高層への挑戦」「開発への飛躍」「海外への展開」とそれぞれ題して「鹿島180年とその時代」を特集,先人たちの築いた歴史を時代背景とともに読み解いた。

「進取の精神」は,今も着実に受け継がれているとし,「先人たちが築いた技術と品質の優れた伝統と,未来を志向して果敢に挑戦して来た歴史を受け継ぎ,今後どのように環境が変化しても,必ずや新たな時代を切り拓いていく」と鹿島最高相談役は語る。

国内建設市場の活況が続くが,人口減少などに伴う縮小傾向は避けられず,建設業界を取り巻く環境は楽観視できるものではない。そうした折,令和の新たな時代に節目の年を迎えたことは,社会そして当社の進路を改めて見出す好機会となったといえよう。

図版:月報2月号特集をもとに作成されたパネルが,本社および赤坂別館で展示されている

月報2月号特集をもとに作成されたパネルが,本社および赤坂別館で展示されている

改ページ
Anniversary

月報も60周年

本誌月報「KAJIMA」は,今年で発行60周年を迎えた。1959年11月に当時は「鹿島建設月報」として第1号を発行。巻頭言で鹿島守之助会長(当時)は「社内のコミュニケーションに役立ち,またそこから所要の新知識が吸収され,生産性向上に役立ち得る」と述べている。社内外に現在約3万部を配布し,当社グループの軌跡を伝え続けている。

図版:第1号表紙は日比谷三井ビルの施工最盛期風景

第1号表紙は日比谷三井ビルの施工最盛期風景

Column

新時代に記す復興への一歩

今年3月,当社JVが設計・施工を担当した大熊町役場(福島県双葉郡大熊町)が竣工,4月に開庁した。東京電力福島第一原子力発電所の事故により,全町民が町外で避難生活を余儀なくされていた同町では,行政機能も県内3ヵ所(会津若松市,いわき市,郡山市)に分散していたが,このたび一部地域の避難指示が解除され,約8年振りに町内に役場機能が帰還した。開庁式で渡辺利綱町長が「町再生の最前線基地」と語ったように,町民の交流やイベントにも活用されている。

また開庁式が挙行された同日,「福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋燃料取り出し用カバー工事」に対して当社は内閣総理大臣感謝状を授与された。同発電所の廃炉に向けて,一層尽力していく。

来年は東日本大震災から10年目を迎える。復興への道のりは一歩ずつ着実にこれからも進む。

図版:完成となった大熊町役場(福島県双葉郡大熊町)

完成となった大熊町役場(福島県双葉郡大熊町)

改ページ

Playback 2019

01

【社会】

  • NHK大河ドラマ「いだてん」放送開始
  • 厚労省の統計不正調査問題
  • 女子レスリング・吉田沙保里,横綱・稀勢の里が引退表明
  • 欧州,ユーロ導入から20年
  • 大坂なおみ,全豪テニス初制覇

【鹿島】

  • 平成31年 工事安全祈願祭開催
  • 〈鶴田ダム再開発事業〉完成(鹿児島県)
02

【社会】

  • はやぶさ2,「りゅうぐう」着陸成功
  • 米朝首脳会談,ベトナムで開催
  • 天皇陛下,在位30年式典

【鹿島】

  • 「東京都 建設業女性活躍セミナー」に当社社員が登壇
  • 「第28回BELCA賞ロングライフ部門」〈霞が関ビルディング〉
    〈サントリーホール〉が受賞
  • 〈勝どき東地区第一種市街地 再開発事業施設建築物A地区新築〉起工式
    (東京都)
03

【社会】

  • イチロー引退表明,日米通算4,367安打

【鹿島】

  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)の試験運用スタート
  • 鹿島児童館閉館
  • 〈日本橋室町三井タワー〉竣工(東京都)
  • 〈ANA Blue Base〉竣工(東京都)
  • 〈Kahului Airport Consolidated Rent-A-Car(CONRAC) Facility〉竣工
    (米国)
  • 〈東京外環自動車道 国分工事〉竣工(千葉県)
  • 〈阪神高速道路大和川線シールドトンネル工事〉竣工(大阪府)
  • 〈ラグーナベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート〉竣工(愛知県)
  • 〈大熊町役場〉竣工(福島県)

ContentsDecember 2019

ホーム > KAJIMAダイジェスト > December 2019:特集 KAJIMA YEARBOOK 2019 > 鹿島180年,そして令和へ

ページの先頭へ