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自然災害との対峙

図版:2019年10月,令和元年台風19号により決壊した「千曲川堤防緊急復旧工事」では鋼矢板仮締切堤防(下流側)を施工した

2019年10月,令和元年台風19号により決壊した「千曲川堤防緊急復旧工事」では鋼矢板仮締切堤防(下流側)を施工した

自然災害の発生が全国的に増加している。7月上旬,九州,東海,東北地方の広範囲で今年も記録的な豪雨が発生。大河川の氾濫が相次ぎ,土砂災害,低地の浸水などにより人的被害へと拡大してしまった。

災害対応は建設業の第一義として,当社は自然災害の早期復旧に貢献するべく取り組んでいる。本誌2月号では,昨年の令和元年台風19号の豪雨で決壊した長野県千曲川堤防の緊急復旧工事を特集した。発災から工事完了までの記録を,北陸地方整備局や,現場に携わった当社社員の取材から伝えた。

当社は発災当日から必要な資機材の調達に入り,北陸,関東支店を中心としたメンバー総勢25人が昼夜体制で作業にあたった。河川の堤防決壊箇所に,従来の堤防と同等の性能を有する仮締切堤防をつくる。当社はこのうち,下流側の仮堤防の川表側を二重の鋼矢板で囲む,仮締切作業を行った。

鋼矢板を1日(昼夜体制)に200枚,4日間で800枚を打設する。短工期の工事にICTツールが貢献した。情報共有にTeamsを用い,狭い搬入路のカメラ設置による運行確認の効率化や,工事進捗状況把握にはドローンによる空撮も役立った。

洪水警報発令による緊急退避という一時もあったが,発災から二週間後,無事故無災害で工期通り作業を終えた。現場を終えた社員が各任務と役割,災害対応における今後の課題を振り返った。

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図版:決壊した長野県千曲川堤防

決壊した長野県千曲川堤防

図版:二重の壁として鋼矢板を設置した

二重の壁として鋼矢板を設置した

図版:写真右手の護岸ブロックから中央までが当社工区

写真右手の護岸ブロックから中央までが当社工区

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