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第3の矢:労務を3割削減する

日本建設業連合会では,今後10年ほどで約128万人の建設技能労働者が離職すると試算し,
約90万人の新規入職者確保と約35万人の省力化が必要だとしている。
当社では,「機械力を用いた作業効率の向上」「現場作業の総量削減」
「現場運営の工夫による作業効率の向上」をテーマに掲げ,
労務を3割削減する活動を展開中だ。その代表的な取組みを紹介する。

機械力を用いた作業効率の向上

現場作業を効率化するため,機械化やロボット化の研究・技術開発を強力に推進している。重労働となる外壁や内壁の設置作業の省力化を目的に開発したのが「マイティフェザー」。現場での使い勝手や実際に活用できることを最優先とし,シンプルな構造で軽量なパワーアシスト型とした。また,将来の溶接技能工不足に備え,造船業や橋梁工事に用いられていた「汎用可搬型溶接ロボット」を建築現場で活用するための手法も実用化し,熟練溶接技能工と同等の良好な結果を確認している。グループ会社で施工管理を行う「鹿島クレス」では,溶接ロボットのオペレータ育成にも力を入れる。

写真:外壁や内壁の設置作業の省力化を目的に開発した「マイティフェザー」

外壁や内壁の設置作業の省力化を目的に開発した「マイティフェザー」

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現場作業の総量削減

現場内での労務量を減らす取組みを積極化している。代表例は,工場で柱や梁などのコンクリート部材を製作するプレキャスト(PCa)化。また,外装の押出成形セメント板やガラスブロックのユニット化なども実施し,効果を上げている。設備工事面ではスプリンクラー配管をユニット化し,アルミ3層管とヘッダーにスプリンクラーヘッドを組み込むことで,労務量を大幅に削減した。

写真:スプリンクラーのユニット化

スプリンクラーのユニット化

現場運営の工夫による作業効率の向上

現場業務の分析を実施し,問題点や課題の抽出,分析,評価を行い,無駄を排除して作業効率の向上を目指す活動。各現場では,様々な工夫や改善により,新しい働き方を実践している。今後は,長時間労働の削減に向けて好事例を全国の⼯事現場で展開・活⽤していく。

Column 魅力ある職場づくり

当社は,労務の3割削減に加えて,新規入職者を確保するため,現場に関わる全ての人が,希望と活力を持って働くことのできる魅力ある職場づくりに取り組んでいる。

今年3月には,ダイバーシティ経営の推進と,ワーク・ライフ・バランスの充実へ向けた様々な取組みが高く評価され,経済産業省が主催する「平成28年度 新・ダイバーシティ経営企業100選」に選定された。長時間労働削減のため,時短検討会の開催や社員の評価項目に労働時間管理を追加したほか,経営トップを座長とする「鹿島働き方改革」を実施していることなども評価対象となった。

また,技術者・技能労働者の処遇改善に向けた取組みの一環として,当社の工事に貢献が大きい優秀な職長を登録して手当を支給する「鹿島マイスター」制度や優秀技術・技能者報奨金制度「新E賞」などにより,“ものづくり”への「喜び」や「やりがい」を醸成している。

図版:「新・ダイバーシティ経営企業100選」ロゴマーク

「新・ダイバーシティ経営企業100選」ロゴマーク

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