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輝ける旬の女性たち

file-12:都心の現場で働く土木系現場監督

写真:箆津杏奈さん,村上麻優子さん

photo: 大村拓也

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箆津杏奈

(のつ・あんな/島根県出身/農学研究科フィールド生産科学専攻修了)
東京土木支店 JR東京駅丸の内広場工事事務所

2016年入社。「JR東京駅丸の内広場工事事務所」に配属される。自ら担当する工事の施工管理を行いながら“日々勉強”と先輩社員や作業員から仕事のいろはを学ぶ。現場に多く出ているために日焼けしてしまうのが悩み。週末は同期社員とのドライブや観光スポットを巡り,リフレッシュ。大学時代はヨット競技に打ち込んだ。

村上麻優子

(むらかみ・まゆこ/神奈川県出身/工学部建設工学科卒)
東京土木支店 JR東京駅丸の内広場工事事務所

2007年入社。技術研究所で5年間トンネル工事に関する調査・研究を行う。2011年10月東京土木支店に異動。「中央環状品川線シールドトンネル(北行)工事」などの現場を経験後,2015年8月より当現場を担当。趣味はスキーとホットヨガ。今期より当社体育会スキー部の主将を務める。

明るく前向き、いつでも笑顔

首都の玄関口「東京駅」。2012年10月に完成した「東京駅丸の内駅舎保存・復原工事」(当社JV施工)に続き,現在,丸の内駅前で歩行者広場や路線バス・タクシーなどの交通広場の整備が進められている。

東京土木支店のJR東京駅丸の内広場工事事務所(東京都千代田区)で現場監督を務める箆津杏奈さんは,入社1年目。大学では農業土木を専攻していたが,自然災害の現場を見たことから人々の命や生活を守るものづくりをしたいと,この世界に入った。

8時の朝礼で作業員へ当日の作業内容や安全注意事項を周知。13時からの作業間連絡調整会議では翌日の作業内容の確認などを行い,それ以外は現場を巡回して工事の進捗確認や職人への指示出しが彼女の日課。「既設避難階段改修工事を担当として任せてもらっています。今は日々勉強です。デスクワークもありますが,できるだけ現場に出て先輩社員や職人さんから多くのことを吸収したい」とはじける笑顔で話す。毎日現場に来ることが何よりの楽しみで,両親が上京した時には,自分の仕事を見てもらおうと近くのビルから現場を紹介した。

入社前は「職人さんって怖いかな」と不安だったが,持ち前のやる気と真剣に仕事に取り組む姿勢が伝わり,今では「箆津さんの笑顔を見たら力が湧くよ」と言われるほど,現場のムードメーカーだ。「壁にぶつかっても頼れる先輩方に相談ができるし,仕事が好きという気持ちがあれば乗り越えられる。早く一人前になって現場で働く皆さんに信頼されることが今の目標です」と語る顔は,明るく前を向いている。

写真:現場周辺の巡視が日課の箆津さん

現場周辺の巡視が日課の箆津さん。ゴミが落ちていないかこまめにチェック

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箆津さんが“未来の姿”と思い描くのが同じ現場で働く10年目の村上麻優子さんだ。幼いころから住宅広告を見ることが好きで,建設に関わる仕事をしたいと考えていた。大学時代,インターンシップでシールド工事の現場に魅せられた。

入社後は,技術研究所でトンネル関係の研究開発に従事していたが,「現場監督になりたい」という思いは頭から離れなかった。5年目となった2011年10月,念願の工事現場に異動が決まった時は「やっと夢が叶う」と喜んだ。「同期は既に現場経験があり“早く追いつかないと”と最初は気持ちばかり先走ってしまいました。でも,焦っても前に進まない。日々の業務を着実にこなして積み重ねることが大切だと気付きました」と話す村上さん。「わからないことが多くて計画通りに進まない」と悩む箆津さんに当時の自身の姿を重ね合わせアドバイスを送る。

現在は,施工管理に加えて3ヵ月~半年後を見据えた全体の施工計画,発注者や周辺の関係者との協議まで幅広く担当。東京駅前での工事は作業調整が必要な関係者も多く大変な面もあるが,充実した仕事ができていると言う。「年の近い女性現場担当の先輩があまりいないので,ロールモデルにならなきゃいけないという責任感はあります。私が何かをすることで土木の世界に入ってくれる人がいるかもしれない」と語る村上さん。現在の目標は,監理技術者になることだ。

「結婚や出産,育児などライフステージの変化があっても現場監督でいたい」と口を揃える2人。彼女たちの活躍が今後の道標となるだろう。

写真:職人さんに指示を出す村上さん

職人さんに指示を出す村上さん。職人さんをはじめ発注者などの関係者から一目おかれる存在

Voice パワフルな行動力にあっぱれ JR東京駅丸の内広場工事事務所 大北善之所長

村上さんと箆津さんは「体力面では女性が不利」と言われる現場で男性以上にパワフルさを発揮して現場を盛り上げています。村上さんは施工管理のリーダーとして奮闘してくれています。高いコミュニケーション能力が,段取りや調整に活かされていますね。箆津さんは積極的に周囲に話し掛けて打ち解けることで,ネットワークが築けています。私の経験から言うと,人と人との信頼関係や絆が現場運営には欠かせません。

彼女たちは働きやすい職場環境づくりの立役者でもあり,女性専用のシャワー室や洗濯機の設置も行いました。2人のおかげで現場は雰囲気も良く,竣工に向けて一丸となって工事を進めています。これからも活躍に期待しています。

写真:大北所長(中央)を囲んで,村上さん(左)と箆津さん

大北所長(中央)を囲んで,村上さん(左)と箆津さん

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