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発掘!旬の社員

file-03 1つの目標が築く設計と施工の信頼関係 立場が違うからこそ相手の長所がよく見える

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写真:友池さん(左)と中村さん(右)

photo: TAKUJI YOSHIOKA

友池美耶子

ともいけ・みやこ/福岡県出身/工学部建築学科卒業
九州支店 (仮称)博多駅南ビル建設JV工事事務所

2013年入社。同年東京建築支店配属。京王重機ビル再開発事業では躯体工事を,IHI瑞穂工場エンジン組立場建設工事では躯体工事と内装工事を担当。2016年4月九州支店建築部建築工事管理グループ配属となり,支店管轄工事の安全パトロールや検討会,中間検査などに参画する。2017年12月に現事務所着任。ご朱印集めが趣味で,休日は各地の神社仏閣を訪ねる。最近出かけたのは地元・福岡県の宗像大社。

中村佐和子

なかむら・さわこ/山形県出身/工学部建築・社会環境工学科卒業
九州支店 建築設計部設備設計グループ

2012年入社。建築設計本部で関電工多摩支店,スズデン本社ビルの設備設計を担当したほか,東京ミッドタウン日比谷では設計,設計監理に3年間携わる。2017年4月に現部署配属。現在「(仮称)博多駅南ビル建設工事」「レクサス福岡東改修工事」など複数件の設備設計業務を担当している。支店着任によって初めての九州暮らしを経験。趣味は旅行。西日本各地を周遊し,休日を満喫している。

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設計と施工の“ご近所づきあい”

「幼いころから,かわらぶき技能士だった父の作業着姿が身近にありました。そういう環境で育ち,私も建物をつくる仕事に就きたいと思ったんです」。そう語るのは,当社九州支店の友池美耶子さん。地元・福岡市内で当社JVが施工を担当する「(仮称)博多駅南ビル建設工事」の現場で,地下躯体工事を担当する。これまで東京建築支店の2つの現場で躯体工事と内装工事を経験し,2016年4月に九州支店配属となった。現在,入社6年目。20~30代前半の社員が多くを占める現場で,「若手同士がんばろうという一体感がやりがいの源になっている」という。

この工事の設備設計を担当する,九州支店建築設計部設備設計グループの中村佐和子さんと友池さんは同世代。中村さんは入社7年目で,2017年4月より九州支店勤務となった。それ以前の5年間は建築設計本部で「東京ミッドタウン日比谷」(東京都千代田区)などの設備設計を担当してきた。

設計者と施工者――立場の異なる2人だが,毎週の定例のために現場で顔を合わせるだけではない。コンパクトシティとして知られる福岡で,“街全体が近所も同然”という気安さも手伝って「仕事が終わればどちらともなく誘い合わせて美味しいものを食べに行く」間柄だ。

“ひとり担当”に求められること

「建築設計本部では1つのプロジェクトを複数の設計者が担当することが多かった」という中村さん。九州支店では複数のプロジェクトをひとりで任される,いわゆる“ひとり担当”が多くなった。そのため現場での打合せに奔走しながら,資料づくりや図面の発注もこなす。「ひとり担当は自分が出向かないと物事が決まらない。出張中も業務を止めないマネジメント力が求められる」と語る。

設備はいわば建物の心臓部。完成後の快適性や使い勝手は,設備設計者の判断に委ねられる部分も大きい。細かな調整のなかで意匠の要望と反することもあるが,「私たちは建物を使う人,管理する人の代弁者でもあります。ときには積極的な主張も必要」という。ひとり担当になって責任は増すが,打合せの場面では持ち前の冷静さを崩さない。現場事務所でのやりとりを見ている友池さんは言う。「いつも朗らかなさわさん(中村さん)がキビキビと応対している姿は同じ女性として励みになります。私もあんなふうに働きたい」。

写真:「東北育ちの私にとって,九州支店への異動は青天の霹靂でした」という中村さん(一番手前)

「東北育ちの私にとって,九州支店への異動は青天の霹靂でした」という中村さん。もともと旅行好きとあって,休日は支店の先輩や後輩を誘い,西日本めぐりを楽しんでいる。写真は天草に出かけたときのイルカウォッチングの船上で。「野生のイルカに会えました!」

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皆が気持ちよく働けるように

一方で友池さんは,現場だからこそのコミュニケーションのあり方も模索している。「作業員さんは昔気質の人や親しみをもって接してくれる人など様々です。大勢の人が働く職場では,お互いに気持ちよく仕事ができる雰囲気づくりを大切にしたい」と語る。協力会社との信頼関係の構築はもちろんのこと,今気を配っているのは「後輩社員が意見を出しやすい環境を整えること」だという。「仕事を覚える過程でわからないことはたくさんあります。わからないままにせず,意見を出し合うことで理解を深めてあげたい」。後輩の女性社員とは交換日記を付け,相手の気持ちを理解したり,自分の考えたことを記録したりする大切さを伝えている。

友池さんのこうした姿勢は,週一回現場を訪れる中村さんの目も引いている。「若いうちは絶対こうしたい!と自我が出てしまうもの。ともちゃん(友池さん)はそうではなく,つねに周りを見ている。毎日一緒に働く人たちにとって,きっと安心感を与えてくれる存在だろうと思います」。

写真:「今はモチベーション下がってます」という友池さん

「今はモチベーション下がってます」という友池さん。そのわけは大ファンの安室奈美恵さんの引退日が9月16日に迫っているから。今年2月に行われたファイナルツアーの福岡公演には2日間とも「参戦」した。「最高のライブに親友と2人で思わず号泣してしまいました(;_;)」

2つの職種と1つの目標

中村さんと友池さん,相手の仕事を見つめる眼差しには職種を超えた信頼感が見て取れる。「施工管理は建方や納まりを検討しながら,作業員さんなどとの信頼関係も築く最前線の仕事。現場の人との協働のなかで私もスキルアップできる」と中村さん。友池さんは「同じ図面でも建物をつくるアプローチは様々。設計と施工が一緒に考え,答えを導き出したとき,同じ現場に携わる同志なんだと実感できる」という。設計と施工は建物を建てるという1つの目標に向かって支え合う互いのサポーターなのである。

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