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Part2 地震の備えを知る

もし地震がきたらどう行動するか。
家庭や外出先で身の安全を守るポイント,その備えについても知っておこう。
また,内閣府と当社が連携して行っているコラボレーション事業「災害への備え」の活動を紹介する。
(青字は対応策)

いざというときの行動と心構え

Part1で見てきたように,日本では過去に多くの大地震が起きており,将来的にも発生する危険性が非常に高い。そのときのために,われわれは常に防災意識を持ち,準備をしておく必要がある。

東京消防庁のホームページにある『地震に備えて』には,地震のときの行動や備えについてまとめたPDF(ダウンロード可)が掲載されているので,ぜひ参考にしてほしい。特に気をつけるべきポイントなどについて,東京消防庁赤坂消防署の山名和則消防司令に話を聞いた。

山名司令

揺れを感じたり,緊急地震速報を受けたりしたときは,まず「身の安全」を最優先に行動してください。丈夫なテーブルの下など,物が「落ちてこない,倒れてこない,移動してこない」空間に身を隠し,揺れがおさまるまで様子を見ましょう。その場合,頭だけでなく,できるだけ全身を隠してください。

火元の確認は揺れがおさまってから/あわてて外に飛び出さない/屋外にいた場合は,ブロック塀など倒れてきそうなもの,看板やガラス窓から離れる など

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ここで大切なことはパニックにならないことです。そのために日ごろから地震が起きたときの想定をしておくことが大事です。YouTube「東京消防庁公式チャンネル」には,地震や火災が起きたときの避難や初期消火,応急手当などの方法を動画で解説しています。リアルな内容で,いざというときに役立つ情報になっていますので,ぜひ一度ご覧ください。

図版:防災教育VR「B-VR(ビーバー)」

東京消防庁ホームページ「リモート防災学習」にある
防災教育VR「B-VR(ビーバー)」
360度VR映像で首都直下地震を疑似体験できる。
YouTube東京消防庁チャンネルにもアップされている

地震への備えも重要

山名司令

地震の備えは,地震が起きてからやっておけばよかったでは取り返しがつきません。事前の備えが身の安全を守ることに直結します。

家具類の転倒・落下・移動防止対策はもちろんのこと,もしも倒れた場合に出入り口をふさいだりしないよう,家具の向きや配置を工夫/食器棚などガラス付きの家具には,飛散防止フィルムを貼る/停電に備えライトをすぐに使える場所に置く/散乱物でケガをしないようスリッパやスニーカーを準備 など

このほか各自治体の防災マップなどで自分のいる地域の危険度を把握し,発生したときの避難場所や避難経路を確認しておくことも大切です。

もし火災が起きたら,火が大きくなる前に消し止めることが重要です。落ち着いて消火器などで消火してください。ただし,炎が天井に達したら避難を開始しましょう。煙を吸って一酸化炭素中毒にならないよう低い姿勢で,いざというときは這って移動してください。煙で視界が遮られたときは壁を伝っていくと出入り口にたどり着きます。もしものときに命を守る行動ができるよう,地域の防災訓練にも積極的に参加しましょう。

[地震など災害に関する防災情報]

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【赤坂消防署から消防団員募集
についてのお願い】

赤坂消防署と連携して活動している赤坂消防団では団員を募集しています。団員の皆さんは,お仕事をしながらも地域のために,各種災害対応や防火防災訓練指導など地域防災力向上に繋がる活動をしていただいています。

鹿島建設従業員の皆様は,土木建築,建設機械,道路・河川維持管理などについて長年培った豊富な知識,技術をそれぞれお持ちかと思います。ぜひ,皆様の力を地域の防災のためにお貸しいただきたいと思います。

図版

入団への詳細は下記のリンクからご覧ください。お待ちしています。

消防団について詳しくはこちら!

内閣府とのコラボレーション事業

内閣府は,民間企業などとのコラボレーションにより,国民・各家庭レベルでの防災意識の向上や日常生活での災害の備えを促進する普及啓発活動「『災害への備え』コラボレーション事業」を展開し,当社も賛同企業として参加している。

当社においては,災害を想定したさまざまな防災行動訓練・BCP訓練の実施,「従業員安否システム」による安否確認・家族間メッセージ機能での連絡などの訓練を行うなど,全社・グループ会社・現場の協力会社社員およびその家族への防災に対する啓発活動を行っている。当社は,今後さらにこの事業を促進・発展させていく予定だ。

図版:立川断層帯地震を想定した休日BCP訓練(2023年2月18日実施)での徒歩参集要員による対策本部立上げ訓練

立川断層帯地震を想定した休日BCP訓練(2023年2月18日実施)での
徒歩参集要員による対策本部立上げ訓練

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内閣府からのメッセージ

『災害への備え』コラボレーション事業」の取組みへの期待

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内閣府
政策統括官(防災担当)
参事官(地方・訓練担当)
鈴木 毅

今年は,1923(大正12)年に発生した関東大震災から,100年の節目に当たります。関東大震災は,近代日本の首都圏に未曾有の被害をもたらした,我が国の災害史において特筆すべき災害です。

その発生日である9月1日が「防災の日」と定められているように,近代日本における災害対策の出発点となりました。首都直下地震や南海トラフ地震,日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震など,大規模災害のリスクに直面する現代の私たちに,大変参考となる示唆や教訓を与えてくれます。

内閣府では,本年9月,関東大震災の震源地である神奈川県において,国内最大規模の防災イベント「防災推進国民大会」(ぼうさいこくたい)を開催するほか,国や地方公共団体,民間団体や各種学会などにおいても,関東大震災100年をテーマとするさまざまなイベント・催しが開催されます。

日頃からの災害への備えについて,政府は国民の皆様に,最低3日分,できれば1週間分の生活必需品の備蓄や,家具の固定などをお願いしております。しかし,「防災に関する世論調査」によると,備蓄や家具の固定を行っている方は4割程度であり,一層の普及が必要と感じております。

内閣府では,国民全体の防災意識の高まる節目の年である本年を契機ととらえ,ご賛同いただいた企業とともに,国民・各家庭・事業所レベルにおける「防災意識の向上」「災害への備え」を促進する「『災害への備え』コラボレーション事業」を運営しております。鹿島建設様にも本事業にご賛同いただいており,南海トラフ地震を想定したBCP訓練の実施,全従業員様とそのご家族様を対象に家族間での連絡手段の確認などの災害時の行動訓練を行うとともに,全国の現場,協力会社の皆様に対しても,防災に対する啓発活動を行っていると伺っております。鹿島建設様の現場に従事する多くの関係者様への「防災意識の向上」「災害への備え」の促進に向けた一層の取組みを期待しております。

読者の皆様におかれましても,関東大震災から100年目の今年,家庭や職場などでの「災害への備え」について改めて考える契機としていただければ,幸いです。

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鹿島の防災活動
「港区との協定に基づくKTビル帰宅困難者受入れ」

東日本大震災(2011年)では,首都圏で約515万人(内閣府推計)に及ぶ帰宅困難者が発生した。このような背景から,当社は港区と地震などの災害時にKTビルにおいて帰宅困難者に対する支援を行う「災害時における帰宅困難者等への支援に関する協定書」を締結している。支援内容は,①KTビル1階共用エリアで帰宅困難者の受入れ実施,②専用の備蓄倉庫(地下1階)の確保,③帰宅困難者への物資提供(3日分)である。

当社社員は「帰宅困難者受入れの担当」として,設営や受入れ後の運営などをスムーズに行うこと,またそのために普段から準備や対策を行うなどの役割を担っている。各担当班を中心にマニュアルに基づいて,発災時の施設設営や受入れ手続き,支援物資提供,情報収集・提供などの訓練を定期的に行っている。

図版:帰宅困難者受入れ手続き訓練

帰宅困難者受入れ手続き訓練

図版:災害用備蓄品「3Days Life capsule」

災害用備蓄品「3Days Life capsule」。
帰宅困難者用に1セット(3日分)を箱にまとめて,1人ひとりに渡すように準備している

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