大型ユニット鉄筋先組工法
ケーソン工事の躯体構築作業の大幅工期短縮を実現
ケーソン工法では躯体構築時の鉄筋組立作業に時間を要することに加え、高所作業も多く、生産性向上及び安全性向上が求められていました。また、土砂を掘削する順序や地盤の軟らかさにより、沈下する際にわずかながら躯体に傾斜が生じることから※、既設躯体の傾いた鉄筋にユニット化した鉄筋を正確に継ぎ足すことが難しく、躯体構築における鉄筋組立作業は、躯体上で行うことが一般的でした。
そこで、予め地上で地組みし大型ユニット化した鉄筋を、新たに開発した吊り治具とトラバーサ(移動の際に鉄筋ユニットの形状を保持する装置)を使用して鉄筋を揚重することで、ケーソンの傾斜に合わせて正確に鉄筋を継ぎ足すことが可能な「大型ユニット鉄筋先組工法」を開発しました。
※ケーソンに傾斜が生じた際は、次サイクルの沈設でケーソンの姿勢制御を行います。
特許登録済

大型ユニット鉄筋を使用した躯体構築作業
- キーワード
- 円形立坑、鉄筋組立、プレハブ化、一括架設、ニューマチックケーソン
本工法の概要
本工法は、現場で地組みし大型ユニット化した鉄筋を、ケーソンの傾斜に合わせて揚重することで、既設躯体へ一括して正確に鉄筋を継ぎ足すものです。本工法の概要は以下のとおりです。
1.鉄筋組立架台とトラバーサにより、任意形状で大型ユニット鉄筋を組立
鉄筋を、ケーソンの躯体形状に合わせて制作した鉄筋組立架台上で配筋・ユニット化した後、トラバーサを使用してユニットの形状を保持します。
2.部材の姿勢制御を可能とする吊り治具を用いた揚重
大型ユニット鉄筋を揚重する際、油圧式の吊り治具を地上から遠隔操作して油圧ジャッキを伸縮させることで、大型ユニット鉄筋の傾斜をケーソンの傾斜に合うよう調整、姿勢を制御した状態で継ぎ足し箇所へ移動します。
複数の作業が同時に行われる躯体上での鉄筋組立作業が、現場内の地上ヤードで施工できるようになるため、工程短縮が可能となるほか、足場上での高所作業が無くなり、安全性も大幅に向上します。

大型ユニット鉄筋の揚重状況

トラバーサと吊り治具
特長・メリットココがポイント
躯体上での鉄筋組立作業減少による工程短縮
- 鉄筋組立作業が現場内の地上ヤードで施工できるため、大幅な工程短縮が可能となります。
- 工程短縮に伴い、機械・設備のリース費削減につながります。

架台上に組み立てたユニット鉄筋にトラバーサを設置
躯体上の鉄筋組立作業が減少することによる安全性の向上
- 鉄筋組立作業を現場内の地上ヤードで施工できるため、躯体上の高所作業を減らすことができ、安全性が向上します。
適用実績

中央新幹線、小野路非常口他工事
場所:東京都町田市
竣工年:2021年1月
発注者:鉄道建設・運輸施設整備支援機構
規模:ニューマチックケーソン工法
躯体コンクリート35,810m3 鉄筋7,000t
中埋コンクリート2,530m3
掘削沈下82,000m3/73.9m