トンネル分岐・合流部の合理的施工技術
「太径曲線パイプルーフ工法」
併設する2本のシールドトンネルを接続して大空間を構築
都市の過密化や都市再生の進展にともない、道路トンネルを地下に整備する必要性が高まり、また、大深度地下利用法の施行により地下トンネルは従来よりもさらに深くなる傾向にあります。
それらの建設に際しては、道路直下を利用し、地上交通あるいは地下埋設物への影響が少ないシールド工法が有効です。
地上へ繋げるランプトンネルのうち特に本線トンネルとの接合部の施工には、一般的に開削工法が用いられますが、地上交通に影響が少ない非開削工法の開発が強く望まれてきました。
太径曲線パイプルーフ工法は、併設する本線トンネルとランプトンネルの間を、大口径の鋼製曲線パイプルーフでつなぐことで土圧・水圧に抵抗させ、不要な既設セグメントを解体し、その内部に大空間を非開削で構築する工法です。
第10回国土技術開発賞 最優秀賞 国土交通省 2007年
日経BP技術賞・建設部門賞 日経BP社 2008年
平成26年度土木学会賞 技術開発賞

太径曲線パイプルーフイメージ
- キーワード
- シールドトンネル、パイプルーフ工法、非開削、都市高速道路、推進工法、非常駐車帯、ランプトンネル、部分拡幅、分岐・合流、凍結工法
施工ステップ

太径曲線パイプルーフ工法 施工手順
- Step1 シールド工法にて、本線トンネルおよびランプトンネルを構築します。
- Step2 ランプトンネル坑内から、推進工法により太径曲線パイプルーフを下向きに施工します。
- Step3 その後段取りを変更し、同様に推進工法で上向き太径曲線パイプルーフを施工します。
- Step4 上下太径曲線パイプルーフを併合(接合)させ、本線・ランプトンネルと一体化します。
- Step5 また、隣り合う太径曲線パイプルーフ間は凍結工法・薬液注入により止水を行い、拡幅時の支保構造を非開削にて内部掘削を行います。
- Step6 その後、不要な既設セグメントを解体し、ランプ分合流拡幅部の構築を施工します。
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特長・メリットココがポイント
構造体として高い信頼性
- 鋼製の太径曲線パイプルーフで土圧・水圧を支持するので、構造体としての信頼性が高くなります。
- 太径曲線パイプルーフ管には円形あるいは矩形の鋼管を用い、任意の半径・断面寸法に対応でき、かつ曲率半径も自由に選定可能です。

パイプルーフの本体構造利用イメージ
凍結工法のリスクを低減
- 凍結範囲が小さく、凍上、凍着切れなどの凍結工法のリスクと考えられる要因の低減を図ることができます。
- 太径曲線パイプルーフ管の間の地盤凍結は、鋼管内に任意に配置した凍結管により止水に必要な最小限の厚さの凍土を確実に造成することが可能です。

凍結工法イメージ
完全な非開削施工
- 太径曲線パイプルーフで土圧・水圧を支持し、凍土で完全止水することにより、非開削施工が可能です。
- 太径曲線パイプルーフは、施工済みのシールドトンネル、山岳トンネルから円形あるいは矩形の掘進機で覆工を直接切削発進・到達することが可能です。
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適用実績

首都高速道路中央環状線
新宿線富ヶ谷出入口
場所:東京都渋谷区
竣工年:2009年9月
発注者:首都高速道路
規模:曲線パイプルーフ工(Φ812.8mm L=19.2m×76本) 延1,459.2m
学会論文発表実績
- 「太径曲線パイプルーフ工法による非開削大断面地下空間構築工法(その1)、(その2)、(その3)」,土木学会,第59回年次学術講演会,2004年9月
- 「太径曲線パイプルーフ工法の開発と実用化」,土木学会・土木建設技術シンポジュウム2006,2006年7月