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デザインの工夫で空間はわかりやすくなる
~街のこんなところにもユニバーサルデザイン~
建築空間を構成する床・壁・天井のインテリアデザインに少しだけ工夫を加えると、空間をわかりやすくすることができます。空間の輪郭を際立たせるために、階段やトイレの入り口などを強調するようなデザインにしたり、進む方向や注意喚起をアフォードするようなデザインなど、色彩計画や照明計画をするときに、その場所に応じた情報をデザインすることで、直感的にわかりやすい空間とすることができます。
直感的にわかりやすくした駅:京王線調布駅
調布駅は、改札フロアー(地下1階)、下りホーム(地下2階)、上りホーム(地下3階)の三層構造となっています。利用したいホームへの移動を直感的にわかりやすくするためのデザインの工夫が随所にされています。
床デザイン編
床のデザインを単に装飾とするのではなく、空間の形状をわかりやすくしたり、誘導方向を暗示させたり、注意を喚起させることを目的としたデザインとすると、わかりやすい空間となります。
エッジを強調し空間をわかりやすくする
床と壁が同じ色や同系色でまとめると床と壁の境目がわかりにくい人がいます。そのため、その空間の幅や奥行きや通路の場合、その先の曲がり角の形状(十字なのかT字なのか)がわかりにくくなります。
例えば、床の壁際に壁とコントラストの強い色のボーダーを入れることでエッジが強調され、空間の形状をわかりやすくすることができます。
壁デザイン編
壁と同色の扉や出入り口は、わかりにくいデザインです。
出入口の位置と空間構成をわかりやすくする
トイレは中が見えないように入口部分をクランクさせます。しかし、全ての壁を同色とすると空間の形状がわかりにくくなります。
例えば壁に帯を入れるとクランク部分の前後関係が強調され空間の形状がわかりやすくなります。
天井デザイン編
天井のデザインや照明配置の工夫により進行方向を提示や、注意喚起する効果が期待できます。
空間の形状や進行方向に合わせた照明配置
均一照度を合理的に確保する照明配置の事例
進行方向に沿って照明を配置すると
進む方向がわかりやすい