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「車いすでどこにでも行ける社会」を超えて
UDシティは、先端技術と空間をUDの発想から融合することで、年齢や障害、性別、国籍を問わず、
誰もが生き生きと暮らせる未来の都市像を見出そうとする試みです。
誰もが生き生きと暮らせる都市を目指して
世界に先駆けて超高齢社会を迎えた日本。訪日外国人の数も右肩上がりで伸びています。更に、2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まり、ユニバーサルデザイン(UD)の重要性がますます高まっています。それに加え、ICTやロボット、自動運転、新エネルギーなど、最先端の技術を駆使した社会システムも実用化に向けて開発が進められています。しかし、それらを誰もが有効に利用するためには、円滑に運用するためのインフラが必要です。例えば歩行者と電動車いす、オンデマンドのパーソナルモビリティが安全で効率的に共存するためには、適切な道空間の整備が不可欠です。
このように、UDを単に「段差の解消」を目指すものとして捉えるのではなく、最先端技術が広げる可能性を積極的に受け取るプラットフォームと捉え直し、超高齢社会における新しい都市ビジョンとして示すこと――これがユニバーサルデザイン都市「UDシティ」です。それは、日本が得意とする最先端システムにUDの考え方をあまねく適用しようとする点でUDの新たなステップを示すものであり、高齢化や多様化が進む未来の都市像を、ICTをはじめとする最先端技術のシーズからではなく、生活者のニーズから構想しようとする点で新しい都市ビジョンでもあります。
世界に先駆けて迎えた超高齢社会を、優れた先端技術を展開するチャンスとする都市ビジョンこそ、日本が世界に向けて発信すべきメッセージとなることでしょう。2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、その好機と考えています。
誰にとっても安全で便利な
インフラ
たくさんの荷物を積んだベビーカーを押しながら、大きなカバンを持った女性が颯爽と電車に乗り込んできました。段差がなく十分な幅の出入口は障がい者や高齢者だけでなく、子供連れの母親にとっても安全で使いやすくなります。また、そうしたUDへのマインドを一人ひとりが理解し行動することも重要です。
いつでもどこでも
高度なコミュニケーション
思いついたら街中で会議ができる時代がやってきます。
最先端のICT技術を活用しフリースペースで会議を行うなど、特定の場所や大掛かりな機材がなくても世界中とコミュニケーションが可能になります。
身体機能のアシストで実現する
アクティブ・エイジング
屋上菜園で収穫した10キロ以上の野菜コンテナを楽々と持ち上げています。
加齢に伴い身体機能が低下しても、アシストスーツを装着することでアクティブな活動を継続することができます。
一人ひとりにカスタマイズされた情報サービス
アイグラスをかけた女性が耳からの情報により目的地へ向かっています。
詳細な空間情報を音声によってリアルタイムで提供することで、ロービジョンの方の活動の幅を大きく広げることができます。
わくわくする乗り物
魅力的な車いすに乗った女性と立ち乗り二輪車に乗った男性が偶然出会って挨拶をしています。
一人ひとりの身体能力や好みに合わせた多様な乗り物を使いこなすことで行動範囲が広がり、より生活が便利で豊かになるでしょう。
移動を支援する
インフラ・サービス・製品
クリーンで安全なエネルギーステーションや適切な道空間、自動運転のオンデマンシステムなど、インフラ・サービス・製品が一体となって、都市での快適な移動を支えます。
快適な都市環境
強い日差しの中でも涼やかに散歩が楽しめます。
伝統の打ち水を先端技術で。ミストを活用した公園や道空間の冷却など、スケールに応じた技術を組み合わせることで、より快適で地球にやさしい環境を得ることができます。