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特集 SDGsから考える“未来のカタチ”

最近,SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)という
言葉が新聞やテレビなどで報道されることが多くなり,
17色のカラフルなバッジを付けた人々を見かけるようになった。
今,国際社会は,世界が抱える課題を解決し,持続可能な社会をつくるために
17のゴールへ向けて歩みを進めている。
そのゴールがSDGsだ。今月は,SDGsとは何かを知るとともに,
当社の事業との関わりについて理解を深め,
“未来のカタチ”について考えていく。

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Chapter 1: SDGsを知る

SDGsとは何か

SDGsを知るには,国際連合(国連)が創設70周年を迎えた2015年にさかのぼる必要がある。同年9月,ニューヨークの国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」で,150を超える加盟国首脳の参加のもと,193の加盟国が一つの文書を全会一致で採択した。それが「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」である。この序文には「人間,地球及び繁栄のための行動計画である」と記され,2016~30年の15年間で達成する17の目標と169のターゲットからなる持続可能な開発目標,つまりSDGsが掲げられた。

これは,発展途上国を中心に貧困に対して成果を収めた世界的な取組み「MDGs(ミレニアム開発目標)」から引き継がれたもので,「誰一人取り残さない(No one will be left behind)」という考え方に基づき,発展途上国だけでなく先進国や新興国など,全ての国に共通する普遍的な目標となっている。

具体的には,貧困撲滅,気候変動対策,エネルギー確保,産業基盤整備など,グローバルな社会・環境課題を解決し,2030年までに持続可能な社会を実現するための目標が設定されている。

図版:2015年,SDGsが採択されたときの様子。国連本部の壁にプロジェクションマッピングで17のゴールが彩られた

2015年,SDGsが採択されたときの様子。
国連本部の壁にプロジェクションマッピングで17のゴールが彩られた

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SDGsの認知度はどのくらい?

電通が2019年4月22日に公表した第2回「SDGsに関する生活者調査」(対象:全国10~70代の男女計6,576名)によれば,SDGsの認知度は16.0%。昨年2月に実施した第1回調査と比較すると1.2ポイント向上したが,まだ20%に満たない状況で,決して認知度が高いとはいえない。

本調査で興味深いのは,17の目標に対して,何らか実践している人は全体の60.4%にのぼっていることだ。また,SDGsという単語を知らなくても,実質的に何らか実践している人は全体の20.6%存在し,単語自体の認知度(16.0%)より高い結果となっている。普段の生活のなかに溶け込んでおり,SDGsが日本が受け継いできた精神や価値観との親和性が高いといわれる所以かもしれない(Chapter2参照)。ちなみに,SDGsはエス・ディー・ジーズと発音する。

図版:SDGs

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