ホーム > KAJIMAダイジェスト > December 2010:concept

KAJIMAダイジェスト

concept リーガルコーポレーション本社 吹抜けが創り出す一体感

写真:オフィスの中心となる吹抜け空間。企業アイデンティティを共有するためグラフィックサインやカラー,床仕上げなどに配慮し,執務エリアと異なる場の意味づけを行った

オフィスの中心となる吹抜け空間。企業アイデンティティを共有するためグラフィックサインやカラー,床仕上げなどに配慮し,執務エリアと異なる場の意味づけを行った

改ページ

 発祥の地でもあり,長年にわたり数多くの靴を生み出し続けてきた東京・千住大橋の地から,新天地となる浦安市への本社移転プロジェクトである。

 敷地は埋立地に位置し,伸びやかな景色が広がる快適な環境にある。この広がりをできる限り生かし,周辺環境に配慮すること,また本社刷新に伴い,最適な働き方を顧客と共に追求していくことをテーマとしてプロジェクトが始まった。

 周辺は住宅街のため,低く抑えたボリュームを敷地中央に配置し,周辺に与えるインパクトを抑え,かつ格子状の柱・梁でファサードを分節し,オーバースケールとならないよう配慮した。同時にPC柱とサッシレスウィンドウにより,伸びやかに広がる周辺の景色を開口いっぱいで取り込んでいる。柱・梁による庇効果で直射日光を遮り,高い熱環境性能も併せ持ったファサードを実現した。

 旧本社は工場を改修したオフィスが敷地の中に点在し,各部署が分散していた。本社新築に当たり,これを広大なフロアに集約することで部署同士の新たなコミュニケーションの促進を図った。

写真:時々刻々と変化するトップライトからの光。傾斜をつけた側壁が,より多様な光を生み出す

時々刻々と変化するトップライトからの光。傾斜をつけた側壁が,より多様な光を生み出す

写真:サッシレスウィンドウからは伸びやかな周囲の風景が,開口間口いっぱいに飛び込んでくる

サッシレスウィンドウからは伸びやかな周囲の風景が,開口間口いっぱいに飛び込んでくる

 また,フロア中央に位置する吹抜けには階段を設け,フロア同士を繋げることで,文字通り,会社の中心として一体感を創出し,オフィスワーカー達の幅広い,偶発的なコミュニケーションを触発する場として計画した。

 トップライトから落ちる光は時々刻々と移ろいその表情を変え, 吹抜けの周りに集まる人々やそこで起こる出来事に彩りを添えている。

(金子 俊介・夏間 一郎)

写真:全景。低く抑えられたボリューム,彫りの深いファサードにより周辺環境へ配慮

全景。低く抑えられたボリューム,彫りの深いファサードにより周辺環境へ配慮

リーガルコーポレーション本社(千葉県浦安市)

主に靴の「REGAL」ブランドを展開するリーガルコーポレーションの本社ビル。

発注者:リーガルコーポレーション
設計:当社建築設計本部
規模:RC造 3F,PH1F 延べ6,230m2
2010年8月竣工(東京建築支店施工)

図:初期コンセプトプラン

※初期コンセプトプラン

写真:金子俊介(かねこ・しゅんすけ)

金子俊介(かねこ・しゅんすけ)

建築設計本部 チーフ
主な作品:

  • 講談社第一別館
  • 平和東日本橋ビル
  • 講談社目白台ビル

写真:夏間一郎(なつま・いちろう)

夏間一郎(なつま・いちろう)

建築設計本部
主な作品:

  • 講談社目白台ビル
発掘!旬の社員
鹿島の見える風景作品集

ホーム > KAJIMAダイジェスト > December 2010:concept

ページのトップへ戻る

ページの先頭へ