日本各地でまちの景観が生まれ変わりつつある。東京都心では次世代のシンボルを担う「世界貿易センタービルディング 南館」が「浜松町二丁目4地区A街区」の初弾として3月に竣工,役目を終えた既存ビルの解体作業を8月に開始した。
本誌10月号では,横浜みなとみらい21地区で展開されている都市計画と進行中の当社施工案件を特集した。10月に竣工した超高層ビル「横濱ゲートタワー」は,オフィスビルとプラネタリウムが併設する横浜の新名所として来年3月にオープンする。同地区最大のオフィス規模となる「MM37タワー」,世界最大級の音楽アリーナとして建設中の「Kアリーナプロジェクト」より,現場に挑む所員の声と施工状況を紹介した。また,地域のにぎわいの核となるスポーツ施設も誕生。沖縄県内最大規模を誇るスポーツ・エンターテインメント施設「沖縄アリーナ」が3月に竣工した。
海外ではベトナム・ホーチミンで「WINK Hotel Saigon Centre」が3月にオープン。ベトナムの伝統的なデザイン要素と機能性を融合した同ホテル開発事業は,カジマ・デベロップメントによってベトナム各都市に展開予定だ。
インフラを支える土木工事も大詰めを迎えている。2月号 THE SITEでは,徳島県を東西に流れる川幅1.3kmの大河・吉野川の河口に,全長約1.7kmの高速道路橋を架設する「吉野川大橋工事」を紹介。連続構造のPC道路橋としては日本最長級であり,2021年度中の開通を目指す。この橋を含む延長7.5kmの開通によって,徳島市中心部が四国各都市や関西地方と高速道路で直接結ばれる。
6月号THE SITEでは,小田急線など3路線が乗り入れる「海老名駅」(神奈川県海老名市)の自由通路から直結するオフィスビル建設工事「(仮称)海老名駅間B-2地区オフィス棟 建築工事」を紹介。スマート生産を積極的に取り入れる同現場では,鉄骨造の現場溶接に現場ロボット溶接工法を導入。開先角度を人が視認できる通常の35度からロボット溶接による超狭開先5度での溶接に成功した。これによって生産性向上やコスト削減,環境負荷の低減も期待される。来年1月に工事完成予定だ。
8月号THE SITEでは,JR大宮駅周辺の再開発プロジェクト「大宮駅東口大門町2丁目中地区 第一種市街地再開発事業施設建築物等新築工事」を紹介。「逆打(さかう)ち工法」を採用するなど数々の難題をクリアし無事10月に竣工した。
来年も本誌は社会課題に向き合い,次の時代を切り拓く当社の活動を余さずに伝えていく。