スタンレー電気
秦野テクニカルセンター
新たな価値を創出する
「ものづくりのサイクル」
全景。中央が設技棟,右がライトトンネル棟
photo: 島尾 望/エスエス
自動車用ランプメーカーからランプシステムメーカーへの変革を図る企業の開発拠点。既存工場の対面に設技棟と屋内外の試験施設を新設した。設技棟で顧客ニーズを見つけてアイデアを生み出し,ライトトンネル棟(LT棟)ほかで実証実験を行い,既存工場で製品化する「ものづくりのサイクル」を確立。新たな価値を創出する拠点の再構築を図った。
4haの敷地全体を開発拠点と捉えて,床面積を低層で確保するとともに施設の高さ・位置を調整し敷地西側の桜並木を残置して,建物を秦野の風景に馴染ませた。
設技棟1階は来客エリアと実験室,2階にオフィスを配置。オフィスは,中央アトリウムを基点に2本のストリートを通してエリア分けを行った。間仕切りのない開放的な執務エリアは,システム開発の複雑化に伴い集まった技術者のコラボレーションを可能にする。技術者が集える場や個々に集中できる場を設えるとともに,光を扱う業務環境に配慮してハイサイドライトなど様々な光環境を創出することで各エリアに特徴を持たせ,多様な働き方が可能なワークプレイスを形成した。
LT棟は全長220mの日本最大級の屋内試験施設で,雨・霧・昼夜を再現してヘッドランプなどに関する多様な実証実験を行うことができる。
(廣松 太・山崎弓子・金尾正太郎)

オフィスを貫通するナレッジストリート
photo: 馬 堃格/エスエス企画

アトリウム。社外・社内のコラボレーションの場
photo: 島尾 望/エスエス

食堂・カフェ。
技術者達の交流の場
photo: 島尾 望/エスエス

ライブラリー。
アイデア出しの集中の場
photo: 島尾 望/エスエス

ライトトンネル棟。全長220m,日本最大級の屋内試験施設(降雨試験時)
photo: 島尾 望/エスエス

「ものづくりのサイクル」コンセプト
スタンレー電気 秦野テクニカルセンター(神奈川県秦野市)
- 発注者: スタンレー電気
- 設計: 当社横浜支店建築設計部
-
規模:
S造一部RC造 設技棟―2F,PH1F
ライトトンネル棟・守衛所―1F
総延べ15,961m2 - 工期: 2019年10月~2020年11月
(横浜支店施工)
廣松 太
(ひろまつ・ふとし)
横浜支店建築設計部
グループ長
- 主な作品:
-
- 虎屋総合研究所
- 三島信用金庫本店
- 北里大学相模原キャンパス
海洋生命科学部棟 - グレーシアタワーズ海老名
山崎弓子
(やまざき・ゆみこ)
横浜支店建築設計部
設計長
- 主な作品:
-
- ジョンソンコントロールズ
鳥浜テクニカルセンター - 旭化成触媒長期保管施設
- グレーシアタワーズ海老名
- ジョンソンコントロールズ
金尾正太郎
(かねお・しょうたろう)
横浜支店建築設計部
- 主な作品:
-
- イオンモール新小松
- ところざわサクラタウン