- 前ページへ
- 次ページへ
雷害リスクから建物を守るファラデーアースシステム
構造躯体を利用した鹿島独自の雷害防止技術により、
「雷に強い建物」を「コストミニマム」で実現します。
ファラデーアース(雷保護システム)
オフィスビルやデータセンター、医療施設等の各種建物においてはノイズ障害による情報機器の誤動作が深刻なリスクとして懸念されます。高調波・高周波ノイズによる情報機器の誤動作を防止するための対策として接地技術が重要な要素となります。ファラデーアースシステムとは建物の構造躯体に雷害防止という新たな機能を付け加えた鹿島の特許技術です。
従来のアースシステムでは、目的に応じた接地線を単独に地中に埋設していました。ファラデーアースシステムは建物の構造躯体(鉄骨や鉄筋、デッキスラブ(床材))を利用した等電位接地方式のため、雷電流の浸入を防止し建物の安全性や信頼性向上が可能な接地システムです。
構造躯体を利用した巨大なファラデーゲージ
鹿島独自技術のファラデーアースシステムでは、建物の構造躯体(鉄骨や鉄筋、デッキスラブ(床材))を利用した巨大なファラデーケージを作り、建物内を等電位にするため、落雷時の接地極間の電位差が無くなり、情報機器の電子回路の焼損を防ぐことができます。また、ファラデーアースシステムは、雷に強い安全な建物を実現するだけではなく、元々必要となる構造躯体を利用するためコスト面でもメリットのあるシステムとしてご提案が可能です。
建屋近傍に落雷が発生した場合、電源系接地極と通信系接地極が異なるため、接地極間に電位差が発生します。こうして発生した電位差によって雷電流が建屋内に進入し重大な被害を引き起こすリスクが懸念されます。鹿島では人工落雷による実証実験結果に基づき、雷害から建屋を守るファラデーアースシステムを確立しています。
床材となるのデッキスラブはデータセンターで採用されている接地方式(SRG:シグナルリファレンスグリッド)と類似した構成をしており、ファラデーアースシステムにおいてはこのデッキスラブを接地材(アース)として利用することからSRGと同等の性能を持つものと期待されています。