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ビル設備系と業務系ネットワークを統合する
B・OA(ボア)ネットシステム
建物、ビル設備と一体化して情報通信設備を計画し、
スマートな社会に適合したビル内情報通信インフラを提案します。
ビル設備に求めるお客様の声として、入居者の快適性や利便性を向上させたいというご要望が多くあります。これらを実現するためには、センサや各設備システムの連携制御が必要となりますが、一般的なビルでは各システムを相互に接続させる機器を別途設置しなければなりません。最近の先進的なビルでは、ビル設備系システムを一つのネットワークに統合する仕組みがあります。鹿島ではこれをさらに一歩進め、2007年からビル設備系と業務系ネットワークを統合し、ビルの快適性・利便性を高める情報通信インフラとして、B・OAネットシステムを開発、運用しています。
ビル内IP統合ネットワーク
従来、個別に構築していたBA(Building Automationビル管理システム)とOA(Office Automation情報システム)のネットワークをIPで統合することにより、ネットワーク機器・配線を一元化し、ビル内情報通信インフラ構築に伴うイニシャルコストを低減します。また、情報システムで求められる高信頼ネットワークをビル管理システムで活用するため、ビル管理システムの信頼性を向上することができます。
従来法と比較した長短所
ネットワーク統合による建設コスト構造の変化
統合によるケーブル・ネットワーク関連機器の集約で、初期コストと保守コストの圧縮が期待できます。
実施例
鹿島本社ビル
- 所在地:
- 東京都港区
- 規模:
- 地上14階、地下2階 延べ15,163m2
- 竣工:
- 2007年7月
鹿島赤坂別館
- 所在地:
- 東京都港区
- 規模:
- 地上15階、地下2階 延べ33,517m2
- 竣工:
- 2007年7月
- 配線統合により約20%の工事費削減
- BA系・OA系が連携した新しいサービスの安定運用を実現
- 人感センサ等で連携した空調・照明制御により約20%の省エネ
- サーバ群のデータセンター移行による管理コスト削減と運用水準向上
AGSビル
- 所在地:
- 埼玉県さいたま市
- 規模:
- 地上5階 延べ7,926m2
- 竣工:
- 2012年2月
- BA系(中央監視、入退室管理、監視カメラなど)とOA系(バックオフィス用)のネットワークを統合
大鵬薬品工業 北島工場
- 所在地:
- 徳島県北島町
- 規模:
- 固形剤棟 地上5階 延べ18,038m2
- 竣工:
- 2013年5月
- 生産システム用ネットワークと情報システム用ネットワークとを統合
- 業務パソコンより生産システムの監視、操作が可能となり、利便性の向上を実現
システム連携によるサービス事例
ビル内IP統合ネットワークをビル内情報通信インフラとすることで、各システムの接続機器を別途用意することなく、各システムを連携したサービスを実現することができます。以下にその一例をご紹介いたします。
業務利用パソコンからの空調・照明・ブラインド制御
個人席のOA 用PCまたはモバイルPC からいつでも自由に事務室や打合せ室の照明の明るさ、空調温度、ブラインドの開閉とスラット角度の調整を操作することができます。入居者は常に自分の周囲の環境をより仕事がしやすい状態に設定することができ、仕事の効率化と入居者の高い満足度が同時に実現します。
会議室予約システムと連携した照明・空調・ブラインド制御
会議室予約システムと連携した、照明・空調・ブラインドの制御が可能です。例えば、会議開始時間10分前になると、自動的に空調、照明を稼動させ、またブラインドを閉めることができます。会議終了後は空調、照明を自動で落とすことで、消し忘れを防ぐことができます。
入退室管理データの勤怠管理への活用
従来の入退管理システムでは利用者のICカードの登録作業が必要でしたが、入退室管理システムと人事データベースを連携させることにより、入室許可者リストの更新作業の誤りを削減し作業の省力化に貢献します。
監視カメラ映像の業務用パソコンからの閲覧
一般的にビル管理センターの専用パソコンからのみ見ることができるビル監視カメラ映像を業務用パソコンから閲覧することが可能です。例えば、屋外の状況を確認したり、来訪者を確認したりすることができます。