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KAJIMAダイジェスト

月報で1年を振り返る 防災・減災

2014年は自然災害による被害が多発し, “防災・減災”への意識がさらに高まる年となった。
月報では防災・減災に資する社会インフラを構築する
現場やBCP(事業継続計画)関連技術を紹介した。

社会インフラ関連では,江戸川の河口で約半世紀にわたり治水・利水に重要な役割を果たしてきた「行徳可動堰」(千葉県市川市)の大規模な改修工事を紹介(2月号「THE SITE」)。この可動堰は,河口部を堰き止め,水道・工業用水として利用する一方,豪雨などによる増水時にはゲートを開き,地域を洪水から守ってきた。降水量の多い時期は施工できず厳しい工程となったが,今年8月に約3年半で無事工事を完了。既存インフラの長寿命化という観点からも注目を集める現場だった。また,近年多発するゲリラ豪雨や下水管の能力不足などにより,浸水被害の懸念がある東京都江東区および江戸川区の一部の雨水を地下に収容する「東大島幹線及び南大島幹線」の現場を取り上げた(4月号「THE SITE」)。特殊技術を駆使しながら,現在もシールド機による掘進を続けている。

BCP関連では,超高層ビルを,ゆっくり大きく長く揺らす長周期地震動への対策として,2つの制震リニューアル事例を紹介。両事例とも国内初の技術を適用している。屋上に巨大な“振り子型のおもり”を設置することで建物全体の揺れを抑える画期的な技術が“D3SKY®”。「新宿三井ビルディング」に適用し,実大試験体で検証が行われたタイミングで月報に掲載(5月号「検索」)。現在,来年4月の完成を目指して,設置工事が進められている。また池袋のランドマーク「サンシャイン60」では,新たに開発したダンパなど3種類のダンパを効果的に配置する“ダンパ組み合わせ工法”を適用・着工したことをニュースで伝えた(5月号「K board」)。

ソフト面では,火災時における人の心理状態を考慮した新たなシミュレーションシステム“PSTARS”を開発(8月号「検索」)。火災時の避難行動を3次元の動画でも示し,火災・煙・人の動きをより忠実に再現できる。今年の震災訓練では,本システムを活用した避難訓練が行われた(10月号「K board」)。

改ページ

図版:改修を終えた「行徳可動堰」

改修を終えた「行徳可動堰」

図版:「新宿三井ビルディング」屋上へのD3SKY設置イメージ

「新宿三井ビルディング」屋上へのD3SKY設置イメージ

図版:「東大島幹線」から「南大島幹線」を望む

「東大島幹線」から「南大島幹線」を望む

図版:D3SKYモックアップ実大試験体

D3SKYモックアップ実大試験体

図版:「サンシャイン60」長周期地震動対策“ダンパ組み合わせ工法”

「サンシャイン60」長周期地震動対策
“ダンパ組み合わせ工法”

図版:PSTARSのアウトプット例。避難状況をシミュレーションできる

PSTARSのアウトプット例。避難状況をシミュレーションできる

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