vol.109
想う―浜松町の象徴の解体―
東京建築支店 清水基博

解体する世界貿易センタービル。
ビル閉鎖後の一枚

ラジオ出演時の記念写真(前列左がパーソナリティの野村氏。後列右から2人目が清水さん)

現場で発見したポスターなど
世界貿易センタービルの解体現場は文化放送の目の前にある。工事事務所は文化放送ビルの中。壁のつまみをひねると,天井のスピーカーからラジオ放送が聞こえてくる。ある日の休憩中,ふとラジオの音に耳を傾けると,聞きなれた『鹿島建設』というワードが聞こえてくる。最近,腰から小型扇風機のゴーという音がする服を着た鹿島社員と居合わせた。暑い日のことである。みんなが元気に挨拶をしてくれ,非常に気持ちが良いとの嬉しい言葉。パーソナリティの野村氏は解体工事マニアで,できることなら現場にパイプ椅子をおいて一日中現場を見ていたいという。目前で始まった解体工事に興味津々。「解体方法について話を聞きたい,ぜひ鹿島建設さん出演して下さい!」と,言わば究極のご近隣様からの熱いメッセージをうけ,今回のラジオ出演※となった。解体建物は50年前に当社で建設した超高層建物。知る人ぞ知る映画『超高層のあけぼの』の撮影ロケ地。当時の諸先輩方の苦労に思いを馳せつつ解体を行う。なんとも感慨深い。現在は内装解体工事の真最中。解体が進むにつれ,あちらこちらから当時を思わせるポスターなどを発見。忙しい工事管理の中,宝物を発見したような嬉しい瞬間である。
※文化放送のラジオ番組
「くにまるジャパン極(きわみ)」
下記リンク先で当日の番組レポの様子をご覧いただけます。