KAJIMA彫刻コンクールは,当社の創業150周年記念事業の一環として1989年に創設以来,「彫刻・建築・空間」をテーマに隔年で開催されている。彫刻と建築空間の緊密な関わりを特徴とした国内唯一の屋内彫刻展として,回を重ねてきた。
今回は第15回という節目の開催にあたり「特別記念コンクール」と題し,公募作品から選出する従来の金・銀・銅・奨励賞に加え,過去に入賞した作家の特別出品作品から特別賞を選出。さらに,特に優れた作品に大賞を授与するなど,特別記念コンクールに相応しい内容となった。
国内外から個性溢れる261点の模型応募作品が寄せられ,鹿島最高相談役をはじめ,美術評論家・彫刻家・建築家ら5名を審査委員に迎え,昨年9月8日,12点の入選作品を選出。本年2月22日に行われた最終審査では,実物製作された入選作品の中から,大賞・特別賞・金・銀・銅・奨励賞各1点が決定した。
3月1日,当社KIビル(東京都港区)で行われた表彰式には,大賞に輝いたアビル ショウゴ氏ほか入賞者,関係者が出席し,新たな芸術作品の誕生を祝った。
審査委員
酒井忠康 (美術評論家)
澄川喜一 (彫刻家)
安田 侃 (彫刻家)
槇 文彦 (建築家)
谷口吉生 (建築家)
鹿島昭一 (当社最高相談役)
当社ホームページでは,第1回からのコンクール入賞作品を紹介しています。
https://www.kajima.co.jp/csr/culture/sculpture/
当社KIビル・アトリウムでの審査風景
- 作品名:
- フォルム2017
- 作者名:
- アビル ショウゴ
- 素材:
- 板ガラス・木
(台座)
【大賞受賞者コメント】
KAJIMA彫刻コンクールは,最も思い入れのある公募展です。第1回の時から参加させていただき,第5回の時に初めて奨励賞を受賞致しました。この時はまだ,ガラスを彫刻素材としてどういう風に扱って行くのか,明確な方向性もない状態での受賞でしたが,幸いな事にその時の試行錯誤が,新たな技法の創造に繋がり,自分の空間表現へのきっかけをつかむ事になりました。
振り返れば私は,ここで鍛えられ育てられたのだと,つくづく思います。
第15回特別記念という華やかな舞台で,大賞という栄誉をいただきました事を,私の作品を選んで下さった審査員の先生方やKAJIMA 彫刻コンクールを支えて下さっていた関係者の方々に深く感謝致します。
今後,KAJIMA 大賞受賞者として,その名に恥じぬよう研鑽に励みたいと思います。
- 作品名:
- 寂 SABI(KIYOMORI TAIRA)
- 作者名:
- ゼロ ヒガシダ
- 素材:
- ステンレス・ブロンズ
- 作品名:
- 体温
- 作者名:
- 下平知明(シモヒラ・トモアキ)
- 素材:
- 大理石
- 作品名:
- 垂直と非垂直
- 作者名:
- 松田文平(マツダ・ブンペイ)
- 素材:
- 黒御影石
- 作品名:
- Untitled 17-1
- 作者名:
- 前田哲明(マエダ・ノリアキ)
- 素材:
- 鉄・ステンレススチール
- 作品名:
- Derivation~Grand~
- 作者名:
- 長田堅二郎(ナガタ・ケンジロウ)
- 素材:
- ステンレス・木製台座
- 作品名:
- BRIDGE
- 作者名:
- 齊木慶一
(サイキ・ケイイチ) - 素材:
- ステンレススチール
- 作品名:
- 壁を抜ける蒸気
- 作者名:
- 里佳孝
(サト・ヨシタカ) - 素材:
- 木
- 作品名:
- in wave
- 作者名:
- 佐野耕平
(サノ・コウヘイ) - 素材:
- ステンレススチール
- 作品名:
- Me
- 作者名:
- 下角宗範
(シモカド・ムネノリ) - 素材:
- 樟・桧
- 作品名:
- 臍
- 作者名:
- 西澤利高
(ニシザワ・トシタカ) - 素材:
- アルミニウム
- 作品名:
- 切光
- 作者名:
- 原透(ハラ・トオル)
- 素材:
- 赤御影石
入選作品の一般公開
- 当社KIビル・アトリウム 3月3日〜23日
- あすとHall (大阪府泉大津市) 4月27日〜5月10日
第15回特別記念KAJIMA彫刻コンクールの入賞作品は,こちらから映像でご覧いただけます。