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開発事業本部が,グループ会社や他社と共同で取り組む事業を,4つの最新プロジェクトを例に挙げて紹介する

CASE 1: みなとみらい21中央地区58街区開発事業(横濱ゲートタワー)~バリューチェーン~

計画概要

場所:
横浜市西区
事業主体:
当社,住友生命保険,
三井住友海上火災保険
設計:
当社建築設計本部
施工:
当社・鉄建・小俣建設共同事業体
用途:
事務所,にぎわい施設,
店舗,駐車場
延床面積:
約84,000m2
規模:
S造(制震構造) B1,21F
工期:
2019年4月~2021年9月(予定)
開業スケジュール:
2021年冬頃開業(予定)
地図

グループ会社の英知をマネジメント

横浜駅は,JRや私鉄など12の路線が乗り入れし,さらに羽田空港や成田空港へも直行可能なビッグターミナルだ。その横浜駅前に今,代表企業である当社と住友生命保険,三井住友海上火災保険の3社グループが事業者となり,オフィスメインの複合ビル開発を進めている。

開発事業本部は,プロジェクトマネージャーとして,事業推進や商品企画,許認可取得などに加えて,本社営業本部や横浜支店とともにテナントリーシングを行うなど,多様な役割を果たしている。

また,グループ会社との連携において,「アバンアソシエイツ」は,共有空間のコンセプト企画から運営計画に至るまでの各フェーズで,エリアマネジメントの観点から提案および設計へのアドバイスを行うとともに,地元のエリアマネジメント団体との連携を踏まえた検討を行っている。「イースト不動産」は,当社オフィスフロアのプロパティマネジメントを担当し,熟度の高い運営が行えるよう開業前から運営計画の策定を行っている。「鹿島建物総合管理」は,ビルマネジメントおよび区分所有コンサルティングとして,設計段階から連携し,開業後の管理体制を見据えた計画策定を実施している。

完成すれば,この希少性・利便性の高い立地特性やポテンシャルを最大限に活かし,本社・研究開発施設などにも対応できる「高機能賃貸オフィス」や,オフィスとの親和性が高い「にぎわい施設」などを中心とした延床面積約8万4,000m2の複合ビルとなる。高機能賃貸オフィスには,シェアオフィスや貸会議室,クリニック,保育所など,横浜の新たな名所として併設するプラネタリウムとともに,快適なオフィス環境とにぎわいを創出する。

このほか,BCP対策として,高性能制震装置と,帰宅困難者の一時待機が可能な災害支援機能を備える。安全・安心なまちづくりに寄与する環境性能・防災機能も併せもつ施設を目指す。

当社グループは,開発事業本部を中心に,開発や設計・施工から建物維持管理・運営にわたるまで,総力を結集し,横浜駅前やみなとみらい21をリードする事業の推進を図っていく。開業は2021年冬頃の予定だ。

図版:全景(イメージ)

全景(イメージ)

図版:エントランスプラザ(イメージ)

エントランスプラザ(イメージ)

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CASE 2: 名古屋伏見Kスクエア~建設生産システム~

地図

計画概要

場所:
名古屋市中区
事業主体:
当社開発事業本部
設計:
当社中部支店建築設計部
施工:
当社
用途:
事務所,店舗,駐車場
規模:
S・CFT造 13F 延べ16,891m2
工期:
2018年3月~2019年9月

グループ会社と連携し,
新たなノウハウ蓄積

当ビルは,名古屋ビジネスエリアの中心「伏見」のメインストリートである錦通に面して立地する。1階が店舗,2~13階が事務所となる貸床面積約1万6,900m2の賃貸オフィスビルで,事業企画から設計・施工,建物維持管理までを当社グループが一貫して担当する自社開発物件だ。

2018年に当社が発表した「鹿島スマート生産ビジョン」のパイロット現場にも選定。ICTを活用した各種のロボットや現場管理ツールなど,最新の技術やシステムを適用し,効果測定や現場実証を行いながら,将来の実用化を視野に,施工に関するデータ収集を行った。建物完成後も,「鹿島建物総合管理」とともに,施工時のBIMデータを建物維持管理に活用したBIM-FMシステムの構築に取り組んでいる。

建物は,基準階の事務所部分では,有効面積約860m2の無柱空間を実現したことで,ゆとりあるフレキシブルなレイアウトが可能。また,外装部には,高性能ダブルコーティングLow-Eガラスを採用し,ガラスカーテンウォールの遮熱性能を高め,空調負荷の削減を図る。オフィス専有部の換気に,全熱交換器やCO2濃度により換気量を制御する省エネ技術を取り入れるなど,環境に配慮した省エネルギー・高エネルギー効率のオフィスビル計画とし,ユーザーに快適なワークプレイスを提供している。

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図版:竣工した名古屋伏見Kスクエア

竣工した名古屋伏見Kスクエア

photo:解良信介(アーバンアーツ)

CASE 3: 都市再生ステップアップ・プロジェクト(竹芝地区)~エリアマネジメント~~

地図

計画概要

場所:
東京都港区
事業主体:
アルベログランデ
(本施設を整備するため,東急不動産と当社が設立した事業会社)
設計:
業務棟—当社建築設計本部・
久米設計工事監理業務共同企業体/
住宅棟—長谷工コーポレーション
施工:
業務棟—当社 
住宅棟—長谷工・当社共同事業体
用途:
オフィス,商業,レジデンス,展示場など
規模:
業務棟—S造 B2,40F 
延べ約180,000m2
住宅棟—RC造 18F 
延べ約20,000m2
工期:
業務棟 2016年5月~2020年5月
住宅棟 2018年4月~2020年6月

竹芝地区の価値をさらに高める

当プロジェクトは,東急不動産と当社が東京都の都有地活用コンペに当選し,JR浜松町駅とゆりかもめ竹芝駅を結ぶエリアに,国際ビジネス拠点を開発するもの。オフィス・商業・住宅・展示施設および歩行者デッキ整備による複合開発で,土木・建築を含め,当社グループの総力を挙げて取り組んでいる。

ここでは,開発計画地を含む竹芝地区約28ha全体の持続的発展に寄与することを目的に,エリアマネジメント活動を展開中だ。地域関係者と行政からなるまちづくり協議会と,東急不動産と当社などによるエリアマネジメント会社の両輪で推進体制を構築し,2013年から活動を開始している。

当社は「アバンアソシエイツ」とともに,まちづくり協議会の組成,事務局運営を担い,防災などの地区課題に取り組んでいる。その一方で,ふ頭や庭園など地区内の公共空間利活用にも取り組み,各種ワークショップや地域イベントを通じ,にぎわい創出や環境美化など,具体的なまちづくり活動を企画し,実践している。実績を重ねたエリアマネジメント会社は,2018年に都市再生推進法人に指定されている。

図版:全景(イメージ)

全景(イメージ)

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