みなとみらい21は,首都圏を代表する,横浜の都心部強化事業の中核的プロジェクトとして,1983年に事業着工しました。
現在では,1,820社の進出企業,11万7,000人の就業者,9,000人の居住者,そして昨年のコロナ禍であっても年間来街者は,6,040万人と多くの方が訪れる街となっています。また,街区開発の進捗は,計画中,工事中も含め95%以上となっており,みなとみらい21地区全体の完成後の姿も見えてきました。
昨今の開発状況を見ますと,開発当初からの業務,商業,ホテル,住宅,文化,コンベンション施設などの,さらなる立地に加え,大学,R&D研究活動拠点,さらには質の高い音楽専用施設などの集積も進んでいます。
一定のプロジェクトエリアに,このような多様で高品質な施設が集積し,多彩なプレイヤーが活動する場は,国内だけでなく,海外でもあまり例を見ないのではないかと考えています。
しかし,街区開発の完成は,あくまでも一つの過程と考えています。みなとみらい21地区で活動する全体のプレイヤーの姿が見えてきた中で,多様な施設,多様な企業,多様な周辺地区との相乗効果を発揮し,いかに,人をひきつけ,活力をもって活動し,新たな価値を創造していくエリアとしていくのか。いわば,将来にわたり都市が稼働していく局面こそが,極めて重要だと捉えています。そのため,これまでの,まちづくり,文化・プロモーション,環境,地域交流などのエリアマネージメントに加え,地区発のグローバル企業を核としたオープンイノベーションや観光・MICE戦略の取組み,さらには,スマートモビリティ,ミュージックシティ構想など,「将来を見据えた,エリアマネージメント」の展開に着手しています。
みなとみらい21は事業着工後,まもなく40年が経過します。今後,さまざまな取組みの中で,世界へと発信していく質の高い,新しい「都市文化」や「都市産業」を生み出していけるエリアだと確信しています。一方,これまで鹿島さんは,高い技術力や先進性,創造性を存分に発揮され,国内,海外で多くの事業を展開し,産業,経済,文化,環境,安全など,社会に大きく貢献されてきました。そのような鹿島さんが,引き続きみなとみらい21地区のプレイヤーとして,都市の魅力や新たな価値の創造,さらには社会課題の解決などに向け,多岐にわたりご活躍されていくことを期待しています。