残コン・戻りコンゼロとCO2削減を両立するシステム
建設現場で残コン・戻りコンを削減し、
CO2削減・固定も同時に実現する技術
建設現場で発生する残コンクリート(残コン)および戻りコンクリート(戻りコン)については、その低減に向けて戻りコンの有償化やリサイクル技術が開発されるなど各種の取組みが行われていますが、大幅な削減には至っていないのが現状です。また、地球温暖化が世界的な課題となっており、建設業界においてもCO2削減・固定に向けた取組みが求められています。そこで鹿島は、建設現場で発生する残コン・戻りコンを、CO2を利用してゼロにするシステムを開発しました。
本システムにより、残コン・戻りコンの削減、CO2の削減の両方を同時に実現し、さらに骨材の再資源化も可能となりました。

本システムを適用した処理の様子
- キーワード
- 残コン・戻りコンの削減、骨材分離、CO2の削減、中和処理
システムの概要とフロー
残コン・戻りコン削減システムは、建設現場内に設置する濁水処理装置に簡易な装備を追加し、CO2を利用して、残コン・戻りコンをゼロにするものです。残コン・戻りコンを骨材とCO2を吸収・固定し中和処理した処理土に再生し、なおかつ排水のpHと濁度を下げて放流可能な水に処理します。
①コンクリートをスパイラル分級機に投入し、骨材を分離・洗浄することで、再利用可能な骨材とセメントスラリー(水とセメントの混合物)に分けます。
②セメントスラリーを特殊混合装置に送りセメントとCO2を反応させ、CO2を吸収・固定化します。
③特殊混合装置で処理したpH11以下のセメントスラリーを既存の濁水処理装置に送り、中和処理した処理土(炭酸カルシウムとセメントの混合物)とpHが放流基準値内となった処理水に分離します。

残コン・戻りコン削減システムのフロー図
特長・メリットココがポイント
骨材の分離・再利用
スパイラル分級機でコンクリートに含まれる骨材を分離することができます。
- 現場内で骨材の再利用が可能
- 濁水処理装置の配管閉塞の回避、負荷低減の効果

現場内通路で骨材を路盤材として再利用する様子
高効率なCO2固定反応
- 特殊混合装置でウルトラファインバブル状のCO2を発生
- セメントスラリー中のカルシウムとの反応効率が向上し、CO2固定率が上昇

高効率なCO2固定手法
学会論文発表実績
- 「排ガス中の中和処理利用によるCO2固定化技術」,土木学会,第80回年次学術講演会,2025年9月
- 「残コン・戻りコンゼロとCO2削減を建設現場で同時に実現する炭酸ガスを利用した残コン処理システム」,建設機械施工,Vol.74,No.10,2022年