環境配慮型コンクリート
「CO2-SUICOM®(シーオーツースイコム)」
CO2排出量ゼロ以下の環境配慮型コンクリート
「CO2-SUICOM(シーオーツースイコム)」は、「CO2-Storage and Utilization for Infrastructure by COncrete Materials」の略称(商品名)で、コンクリートが固まる過程でCO2を吸い込み、貯めてしまう技術です。
地球温暖化防止に向けて、CO2削減は急務となっています。コンクリートは製造時に大量のCO2を発生するセメントを主原料とする一方で、これまで革新的なCO2削減手段が無い状況でした。
スイコムは、セメントの半分以上を特殊な混和材(γ-C2S)や産業副産物に置き換えること、および火力発電所の排気ガスなどに含まれるCO2をコンクリートに大量に固定することにより、コンクリート製造時のCO2排出量をネットでゼロ以下、つまり大気中のCO2を減少させることに世界で初めて成功しました。
第32回地球環境大賞 国土交通大臣賞 2024年
2023年日本コンクリート工学会 技術賞
平成27年度第13回エコプロダクツ大賞推進協議会会長賞 優秀賞
平成26年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰「技術開発・製品化部門」受賞
平成24年度リデュース・リユース・リサイクル推進協議会 会長賞
平成24年度電力土木技術協会 高橋賞
平成23年度土木学会第19回地球環境シンポジウム 技術賞
特許登録済
NETIS CG-210004-A

CO2-SUICOMのイメージ
- キーワード
- CO2-SUICOM、炭酸化、排気ガス、CO2、γ-C2S、石炭灰、高炉スラグ
CO2-SUICOMの概要
CO2-SUICOMは、セメントの半分以上を特殊な混和材(γ-C2S)や産業副産物などに置き換えることで、セメント製造時に排出されるCO2を大幅に削減します。このγ-C2SはCO2と反応・吸収し、硬化する性質を持っています。また、γ-C2Sは化学工場にて発生する副産物(副生消石灰)を原料としています。この特殊な混和材をセメント代替として用いたコンクリートが、高濃度のCO2と接触(炭酸化養生)することにより、大量のCO2を吸収させることを可能にしました。供給するCO2として火力発電所の排気ガス中のCO2を利用する技術も確立しています。産業副産物の有効利用と、コンクリートへのCO2の大量固定により、CO2排出量ゼロ以下を実現しています。

CO2排出量の試算結果

火力発電所排気ガスの利用例
特長・メリットココがポイント
環境親和性と美観の向上
- 一般的なコンクリートは高pH(12~13)ですが、CO2-SUICOMは炭酸化反応によってコンクリートのpHが中性に近く、植物や生物に優しい材料です。また、エフロレッセンス(コンクリート表面に浮き出る白い生成物:白華現象)の発生を抑制できます。

CO2-SUICOMの優れた植物親和性

エフロレッセンス(白華現象)発生状況
優れた強度と耐久性
- 一般的なコンクリートと同等以上の強度を発揮します。また、要求されるレベルに応じて設計が可能です。
- 耐摩耗性が向上します。また、乾燥収縮を大幅に低減できるため、寸法安定性や意匠性に優れた建材を製作することが可能です。
CO2-SUICOMのグレード
CO2-SUICOMはCO2固定量(目安)に応じて、2種類のグレードで展開しています。
| 名 称 | グレード | CO2固定量の目安※1 (kg/m3) |
|---|---|---|
| CO2-SUICOM(P)※2 | カーボンネガティブ型 | 100以上 |
| CO2-SUICOM(E)※2 | カーボン低減型 | 100未満 |
※1 一般的なコンクリートとCO2-SUICOMを比較した際のCO2吸収・固定量を基準にしています。
※2 (P):PREMIUM (E):ECONOMY
適用実績

福山太陽光発電所
場所:広島県福山市
竣工年:2011年12月
発注者:中国電力

Brillia ist 中野セントラルパーク
場所:東京都中野区
竣工年:2012年5月
発注者:中野駅前開発特定目的会社
学会論文発表実績
- 「γ-2CaO・SiO2を混入して強制炭酸化したセメント系材料による環境負荷の低減」,セメント・コンクリート論文集,No.63,2009年
- 「コンクリート構造物への強制炭酸化技術の適用によるCO2排出削減」,コンクリート工学,Vol.48,No.9,2010年
- 「炭酸化養生を行ったコンクリートのCO2収支ならびに品質評価」,コンクリート工学年次論文集,Vol.34,No.1,2012年
- "Study on efficient absorption methods of CO2 to concrete by carbonation curing",6th International Conference on Construction Materials,2020年
- 「炭酸化したセメント系材料におけるCO2固定量の評価手法および物性変化に関する研究」,土木学会論文集E2,Vol.77,2021年