工事桁架設機
狭隘・架空線下での大重量桁を効率的かつ安全に一括架設
工事桁架設機は、都市鉄道や狭隘環境下における工事桁・かんざし桁の架設作業において、従来のクレーンに代わり、桁の運搬から架設までを一体的に行うことができます。
高い吊り上げ能力を有しているため、桁を分割することなく一括架設が可能となり、安全・効率・品質を向上できます。
令和7年度土木学会 技術賞(Ⅰグループ)
特許登録済

工事桁架設状況
- キーワード
- 鉄道、工事桁、かんざし桁、狭隘、架空線、低空頭
従来工法との比較
従来の工事桁・かんざし桁架設では、大型クレーンや軌陸クレーンを用いる方法が一般的ですが、以下の制約・課題がありました。
- 狭隘な都市部では大型クレーン配置が困難
- 架空線下での作業高さ制限
- 桁重量の制約により分割施工が必要
工事桁架設機は以下の4つの性能を有することで、上記課題を解決することができます。
❶伸縮可能なクレーンガーダー(最大約14m延長)による長尺物対応
❷門型トロリーによる高い吊り上げ能力
(最大20t級)
❸自走機構による軌道内運搬
❹低背構造による架空線下での施工対応
これにより、重量桁の運搬から架設までを1台で完結し、狭隘条件・空頭制限条件下でも効率的な施工を可能としました。

工事桁架設機の特徴
施工ステップ
工事桁架設機は、1台でかんざし桁および工事桁の架設が可能です。最初にかんざし桁を架設した後、その上に工事桁を架設します。
かんざし桁とは、工事桁の受桁のことで、工事桁の下に直角方向に設置されます。
かんざし桁の架設
①門型トロリーにて、かんざし桁を揚重した状態で、施工箇所まで移動します。
②施工箇所に到達後、クレーンガーダーを延伸し、補助脚を設置し安定性を確保します。
③かんざし桁を軌道直角方向まで回転させ、所定の高さまで降下させ設置します。
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かんざし桁架設状況(動画:1分3秒/音なし)

かんざし桁架設ステップ
工事桁の架設
①門型トロリーにて、工事桁を揚重した状態で、施工箇所まで移動します。
②施工箇所に到達後、クレーンガーダーを延伸し、補助脚を設置し安定性を確保します。
③工事桁を降下させ、かんざし桁上に設置します。
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工事桁架設状況(動画:37秒/音なし)

工事桁架設ステップ
特長・メリットココがポイント
- 大重量桁の一括架設可能
最大約20t級の桁を分割せずに架設可能であり、分割に伴う中間支持や桁接合作業を削減できます。 - 狭隘ヤードで施工可能
架設機1台で運搬・架設が可能であり、ヤードが狭隘な都市部での施工に対応できます。 - 低空頭下で施工可能
低背設計(全高約4.55m)により電車用の架空線下での施工が可能となるため、架設作業に伴う架空線振替作業を削減できます。

工事桁架設機の特徴
- 作業の単純化と生産性向上
クレーンガーダー延伸と門型トロリーの前方送り出しというシンプルな架設作業で、複数桁の連続施工が可能となり生産性が向上します。 - 安全確保機能の充実
吊荷重量に応じた延伸制限(自動停止)、故障時の軌道内からの緊急脱出機能を有し、鉄道営業線の輸送障害リスクを低減できます。
適用実績

西武鉄道新宿線
中井駅~野方駅間連続立体交差事業に伴う土木工事第1工区
場所:東京都中野区
工期:2013年4月~2027年3月
事業主体:東京都
発注者:西武鉄道
規模:工事桁58連 かんざし桁30本
(軌道延長約360m)
学会論文発表実績
- 「特殊機械開発による工事桁架設作業における安全性向上」,創立60周年記念全国建設業労働災害防止大会,東京大会,2024年
- 「工事桁架設機を用いた営業線の工事桁一括架設」,土木学会,土木建設技術発表会2023,2023年
- 「工事桁架設機を使用した営業線の工事桁一括架設」,土木学会,第78回年次学術講演会,2023年9月
- 「工事桁架設機の設計および製作実績」,土木学会,第77回年次学術講演会,2022年9月