所長メッセージ

お客様にとっての新たな価値を創造する

鹿島は1949年に建設業界初の技術研究所を開設して以来、常に未来を見据えながら、超高層ビル、原子力発電所、長大橋梁、大深度トンネルなど、数々の分野で新技術の開拓を行ってきました。技術研究所には、これらの歴史の中で培われ、受け継がれてきたパイオニア・スピリッツとチャレンジ精神があります。

少子高齢化の進展、気候変動・地震等による大規模災害やパンデミックの発生、デジタル化の急激な進展など、我々を取り巻く社会環境は大きく変化しており、かつ将来の予測が極めて困難なVUCA時代であるとも言われております。

そのような状況下で、企業はSDGs(世界共通の持続可能な開発目標)等の社会課題の解決と、自らの持続的な発展を両立させることが求められています。鹿島は「社業の発展を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、自社事業と関連の高い7つのマテリアリティ(重要課題)を特定し、社会とともに持続的に成長することを目指しています。

そこで技術研究所では、従来分野とAI、ICTやロボットなどの最先端技術を高度に融合させることで、環境・エネルギー、防災・減災、インフラ維持管理・更新などの社会課題の解決を図り、さらに、スマートビルやスマートシティなどで新しい価値の実現を目指していきます。

現在の建設業界にとって最大の課題は、技能労働者不足と将来の担い手確保です。この課題を解決するため、機械化、自動化、スマート化を核として、土木では「現場の工場化」、建築では「鹿島スマート生産ビジョン」の実現を目指しています。そのために必要な建設プロセス全体のデジタル化を進め、様々なデータを集約、利活用できるプラットフォームの構築により、計画、判断、制御が自由に行えるシステムを目指します。

顧客から求められる価値がモノからコトへ、ハード単体からハード・ソフトを組み合わせたサービスへ、単体技術から総合的なビジネスモデルへとシフトしていることから、大学等の研究機関や有力企業、スタートアップとの協働・協創によるオープンイノベーションが不可欠です。技術研究所では、特にAI、データサイエンスの分野において、先端デジタル技術の開発を推進できる人材を育成しています。同時に人材の多様化を進め、個性がぶつかり合う密度の高いコミュニケーションを通じて、創造的なアイデアを生み出す環境作りを行っています。

技術研究所シンガポールオフィス(KaTRIS)では大学や政府機関、現地企業など様々なパートナーとの協働・共同研究を進めています。今後も、世界共通の課題に対して、グローバルに価値を最大化する研究開発に取り組んでいきます。

技術研究所は、鹿島品質を守るとともに、時代の最先端に挑戦するという鹿島のDNAを継承し、予測不可能な非連続への対応・挑戦を続けていきます。お客様のパートナーとして選んでいただき、かつ幅広く社会に貢献できるよう、持てるポテンシャルを最大限に発揮していく所存です。

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