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将来像をイメージした校舎の建替え
グランドデザインの提案
キャンパスには、古い歴史を蓄積させた空間と新しく作られた校舎が共存していく特性があります。新旧が調和した全体としての魅力と、使いやすい機能性を維持していくためには、将来を見据えたグランドデザインが不可欠です。
鹿島は、景観との調和やアクセス性にも配慮しながら、学校の魅力を最大限に引き出す計画を提案します。
以下に、鹿島がこれまでに提案した事例を2件紹介します。
明星大学日野校
明星大学は、前回の東京五輪が開催された1964年、緑豊かな多摩丘陵中腹に理工学部5学科で開学しました。以来、文系・理系の幅広い分野で多数の人材を輩出しています。この日野校では、時代の変化と共に、改組改編に伴う学生数の増加、建物の老朽化、文系・理系の学生動線の交錯、2000年の多摩都市モノレール開通に伴う通学動線の変化により、キャンパス再生に向けたグランドデザインの見直しが急務となりました。
鹿島は、長期的視野に立ってキャンパスに必要な機能を充足させることと、存在感ある丘の上に建つキャンパスを構築することを大きな課題としてグランドデザインの見直しに取り組み、新たなグランドデザインに基づく新キャンパスを実現しました。
丘の上に立つキャンパス
多摩丘陵の緑豊かな自然との調和
29号館(理工学部棟) 自然に囲まれた学生ラウンジ
29号館(理工学部棟) 全景
29号館(理工学部棟) デッキテラス
29号館(理工学部棟) 研究室フロア
29号館(理工学部棟) 最上階デッキテラス
point
新たなグランドデザインに基づく新キャンパスの特徴
- 文系・理系エリアの明確なゾーニング
- 様々な機能のネットワーク化にも資する「学生達の居場所づくり」の提供
~各エリアを結ぶ主要動線上にオープンスペースを創出 - 様々な交流が触発される「連続する賑わいのあるキャンパス」
~敷地高低差を利用した立体的なゾーニング(変化に富んだ景観) - キャンパス全体の連続性あるファサード(建築物を正面から見た外観)
~自然の織りなす美しい色であるアースカラーを基調とした外壁や、
建築物の輪郭線が空に描くスカイラインの統一
学習院目白キャンパス
学習院目白キャンパスには、草創期にあたる1900年代に建てられた校舎が今でも多く残っています。初期の代表的建築である西1号館、南1号館はネオゴシック様式であり、スクラッチタイルの外壁、低層部の花崗岩によるポインテッド(尖頭)アーチ、頂部の柱型等が特徴的です。本キャンパスでは各建物にこれらのデザインモチーフがちりばめられ、キャンパスライフの様々な場面を彩り、キャンパス全体の統一感をもたらしています。
学習院 目白キャンパス全景
西1号館
南1号館
中央教育研究棟 正面
中央教育研究棟 正面
中央教育研究棟 側面
鹿島は、これらキャンパス内の建造物の建築年代や耐震性、機能性から改修の要否を整理した建物診断カルテを作成し、お客様に、将来に向けた長期的なキャンパス整備方針を立案するための基礎データとして提供しました。
デザイン面でも、尖頭アーチを外観の特色とした建物をキャンパスの価値として活かし、歴史あるキャンパスの魅力を最大化するサポートを行いました。
建物カルテで長期的なキャンパス整備方針を立案
point
尖頭アーチとは?
ゴシック建築において採用されるようになった、スパン(梁間)の半分よりも長い半径をもつ2つの円弧でつくられる先端のとがったアーチ。