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特集-2 緊迫の48時間

JR渋谷駅改良 埼京上り線切換工事

若者文化の発信地として知られる東京・渋谷。
駅周辺では現在,大規模な再開発が進み,街が目まぐるしく変化している。
JR渋谷駅では,改良工事の一環として埼京線ホームを山手線ホームと並列の位置へ移設する工事が進められている。
5月25日(金)終電後から27日(日)22時にかけて埼京線を一部区間運休し,
埼京上り線の線路切換工事が行われた。
極限の緊張感のなか実施された約45時間の工事を追う。

写真:架替が完了した埼京上り線の宮益架道橋

架替が完了した埼京上り線の宮益架道橋 photo: 大村拓也(特記以外同氏撮影)

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変貌を遂げる渋谷の街並み

日本を代表する繁華街・渋谷

新宿,池袋と並ぶ3大副都心の一つであり,東京を代表する繁華街・渋谷。最先端の流行やファッション,音楽,若者文化の街だ。なかでも駅前のスクランブル交差点はその象徴で, 1回の青信号で多い時には約3,000人が通行するといわれる。信号の切り替わりとともに大勢の人々が一斉に歩き出す様子は,その膨大な歩行者の数から,東京ひいては日本を象徴する光景として紹介されることも多く,訪日外国人向けの観光ツアーの日程にも組まれるほどとなっている。

渋谷全体が生まれ変わる

渋谷駅は4社8線の鉄道路線が結節するとともに,都内最大級のバスターミナルを持つ全国有数の公共交通ターミナルだ。2013年には東急東横線が地下化され,東京メトロ副都心線との相互直通化が実現し,鉄道の利便性がさらに向上した。

一方,駅施設は大正時代から増改築が繰り返されており,耐震性の向上,バリアフリー化,乗換利便性の向上が必要とされた。また,渋谷駅周辺は,安全で快適な歩行者空間の確保,さらなる交通結節機能の強化,自動車交通の混雑や錯綜の改善,渋谷川のあり方など,多くの問題を抱えていた。

これらの課題を解消するため渋谷区は,2009年に渋谷駅街区,2013年には渋谷駅中心地区の都市計画の変更を行い,都市基盤整備を進めてきた。これらの地区は2005年に都市再生緊急整備,2012年に特定都市再生緊急整備地域にも指定されている。新たな都市計画では,官民のパートナーシップのもとに渋谷駅の機能更新と再編,駅前広場や道路などの公共施設の再編・拡充および駅ビルの再開発を一体的に行うことにより,限られた空間に多様な機能を集積し,安全で快適な都市空間を創出する。

図版:完成イメージ

完成イメージ

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