2020年オリンピック・パラリンピックに向けて再整備が進む首都・東京。
世界でいち早く超高齢社会を迎えた日本において,
ユニバーサルデザインの重要性が高まるいま,新しい都市像が見出されようとしている。
それは,福祉や支援といった従来の観点から前進するものであり,
ITや新エネルギーなどの最先端技術のシステムを誰もが享受しながら,生き生きと暮らせる社会である。
今月の特集では,当社が参画する「産業競争力懇談会(COCN)」によって提言された
ユニバーサルデザイン都市「UDシティ」*の姿を紹介する。
ここに描いたのは,2020年のUDシティ。
パーソナルモビリティからBRT(バス高速輸送システム)まで行きかう駅前は,フラットな歩行空間。
パブリックビューイングに熱い声援を送るさまざまな国の人が集うカフェ。
ICT,エネルギー,コミュニケーション,セキュリティといった多様な技術を,実際のまちに実装させるには,
都市インフラをつくってきた総合建設業の知見と経験が不可欠となる。
国際的な産業競争力を向上させ,未来への大いなる遺産(レガシー)となるそのビジョンについて,
都市インフラの実例を中心に取り上げていく。