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小石原川ダムの遮水性盛土品質管理法が第24回国土技術開発賞最優秀賞を受賞

一般財団法人国土技術研究センターと一般財団法人沿岸技術研究センターが主催する第24回国土技術開発賞において、独立行政法人水資源機構と鹿島が応募した「遮水性盛土の総合的な品質管理法」が最優秀賞を受賞し、2022年8月3日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)において表彰式が行われました。

国土技術開発賞は、技術開発者に対する研究開発意欲の高揚並びに建設技術水準の向上を図ることを目的として、建設産業に係わる優れた新技術を表彰するものです。国土技術研究センターと沿岸技術研究センターの主催、国土交通省の後援で1999年から毎年開催されています。過去には第19回で「A4CSEL®(クワッドアクセル)」が、第16回で「浮体式仮締切工法」が同じく最優秀賞を受賞しています。

図版:表彰式後の関係者による記念写真(左端が小林弘明次長)

表彰式後の関係者による記念写真(左端が小林弘明次長)

図版:小石原川ダムでの遮水性盛土の転圧状況

小石原川ダムでの遮水性盛土の転圧状況

鹿島JVが施工を担当した小石原川ダム(発注者:水資源機構)は、堤高139m、堤体積約870万m3の九州地方最大の中央コア型ロックフィルダムです。施工にあたっては遮水ゾーンであるコア約100万m3の遮水性盛土の品質管理が重要です。本技術は、盛土材の土質(粒度、含水比等)をICTにより全量管理するとともに、施工後の品質確認に締固めエネルギーと振動ローラの応答加速度から連続的に得られる地盤剛性指標の上下限値管理に基づく締固め管理を導入。従来行われていた抜取検査型の多点計測による管理では困難だった遮水性盛土の面的管理を初めて実現しました。また、「飽和度とエネルギーを考慮した締固め管理」に基づき管理値を設定することで、品質向上も併せて実現しました。

本開発技術を適用した小石原川ダムでは品質管理試験時間を大幅に削減したほか、これらの情報をクラウドに集約管理することで、遠隔地からリアルタイムな締固め管理を可能としました。今後の同種工事への展開はもとより、一般土工へも広く適用範囲が広がる可能性が期待されています。

図版:完成した小石原川ダム(福岡県朝倉市)

完成した小石原川ダム(福岡県朝倉市)

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受賞の概要

第24回国土技術開発賞 最優秀賞

案件名:遮水性盛土の総合的な品質管理法-最新の技術知見とICTを融合した新たな品質管理

応募者名:独立行政法人水資源機構、鹿島建設株式会社

技術開発者:坂本博紀、曽田英揮(水資源機構)、小林弘明(鹿島)

共同開発者:龍岡文夫(東京大学名誉教授・東京理科大学名誉教授)

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