設楽ダム本体工事 着工式
2024年11月23日、鹿島JVが施工を担当する設楽ダム本体工事の着工式が、愛知県北設楽郡の奥三河総合センターで行われました。
着工式に先立ち、ダム上流部の特設テント内で安全祈願祭が行われ、鹿島 風間副社長、設楽ダム本体JV工事事務所 福井所長らが玉串を奉奠しました。その後、場所を移して行われた着工式には、発注者である国土交通省中部地方整備局関係者、国会議員、県・市町村関係者、工事関係者ら約130名が出席しました。式では、中部地方整備局 佐藤局長の式辞や来賓らの祝辞に続き、中部地方整備局 設楽ダム工事事務所の田中所長から事業概要報告がありました。続いて、風間副社長ら総勢16名が合図に合わせて鍬入れを行い、工事の無事完成を祈りました。
鍬入れの様子(右から3人目が風間副社長)
玉串奉奠を行う鹿島・風間副社長
玉串奉奠を行う鹿島JV・福井所長
設楽ダムは、愛知県の東部を流れ三河湾に注ぐ一級河川、豊川の河口から約70km上流に建設される重力式コンクリートダムです。洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい、水道用水および農業用水の供給を目的とする多目的ダムで、規模は、堤高129m、堤頂長360m、堤体積130万m3、総貯水容量9,800万m3です。本ダムが建設される設楽町は、愛知県内最大規模の原生林を有しており、その原生林は、「水源の森百選」の一つに選ばれています。
本工事では、鹿島がこれまでのダム工事で培ってきた、建設機械の自動運転を核とした自動化施工システム「A4CSEL®」を導入し、安全かつ効率的に工事を進めます。また、現場の遠隔臨場や、ドローンによる測量などのICTも積極的に適用して建設DXを推進します。さらに、鹿島が開発したCO2吸収コンクリートの活用も検討しており、環境にも配慮した施工を行います。
豊川流域はこれまでに何度も洪水や渇水被害が発生しており、流域の人々の安全な暮らしを守るため、また、地域の発展のために、設楽ダムの一日も早い完成が待ち望まれています。現在は堤体の基礎掘削工事を行っています。2027年に堤体の打設を開始し、竣工は2034年度の予定です。
設楽ダムの完成予想図