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ハイパーカミオカンデ 空洞掘削完了記念式典

2025年6月28日、鹿島が岐阜県飛騨市神岡町で施工を進めている「ハイパーカミオカンデ」の空洞掘削完了記念式典が、現地にて行われました。式典に先立って見学会が行われ、発注者である東京大学関係者や、文部科学省ほか来賓等、約70名が参加しました。その後、場所を移して行われた式典では、発注者を代表して、東京大学・藤井総長から挨拶があり、施工者を代表して、鹿島・押味会長が挨拶を述べました。続いて、藤井総長から押味会長に感謝状が贈られました。

東京大学が建設を進める「ハイパーカミオカンデ」は、2度のノーベル物理学賞受賞につながる成果を上げた、カミオカンデ(1983年~1996年)、スーパーカミオカンデ(1996年~現行)の後継となる、素粒子・ニュートリノの観測装置です。素粒子物理学や宇宙の進化の謎を解明することを目的として建設されるもので、地下深くに構築される巨大な円筒形の空洞に水槽を設置し、その壁面に2万個の超高感度光センサなどが取り付けられ、純水が注入されます。新設される水槽の体積は、現行のスーパーカミオカンデの約8倍となり、ハイパーカミオカンデでは、スーパーカミオカンデの100年分の検出データを約10年で取得できるようになります。

図版:関係者による記念撮影(右から3人目が押味会長)

関係者による記念撮影(右から3人目が押味会長)

鹿島は、観測装置へのアクセス坑道(約1,873m)、アプローチ坑道(約1,177m)、観測装置となる水槽を設置するための地下空洞掘削工事を担当しています。本工事は、地下600mの深部に、直径69m、高さ94mの大空洞を構築するという過去に類を見ない特殊な工事で、人工の地下空洞としては世界最大級の規模となります。掘削工事は、2020年11月に着工し、約4年半をかけて、2025年7月に無事完了しました。ハイパーカミオカンデの観測開始は2028年の予定です。

図版:感謝状を贈られる押味会長(右)

感謝状を贈られる押味会長(右)

図版:ハイパーカミオカンデのイメージ図

ハイパーカミオカンデのイメージ図
提供:東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設

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