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海底の探索

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図版:海流の妙技(バハマ)

海流の妙技
(バハマ)

北アメリカの大陸棚に浮かび,島や岩礁からなるバハマ。野生のブタが泳ぐ無人島から,豪華クルーズ船のみが寄港できるプライベートリゾート島など,700を超える島や洲,2,000以上のサンゴ礁で構成されている。白い砂が海流に乗って動いた際にできたであろう波紋状の地形が,ターコイズブルーの水とも相まって不思議な海の底の表情を見せる。高度500km上空の衛星からの撮影では障害となるのが雲の存在で,特に湿気の多い南の海上の島々には雲が浮かんでいることが多い。しかし今回は,雲は海上に落とすその影とともに地球が織りなす美しい風景の一部だということを,あらためて衛星が教えてくれた。

地図:バハマ
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図版:大海のピンホール(ベリーズ)

大海のピンホール
グレート・ブルーホール
(ベリーズ)

写真右端,小さな島からはじまり青々とつづくサンゴ礁に,丸く開いた小さな穴が見える。ユカタン半島の付け根,ベリーズの沖合に広がった,ライトハウスリーフと呼ばれるサンゴ礁に穿たれたこの穴は,直径が約300m,深さ約130m。その名も「グレート・ブルーホール」だ。世界第二の規模と美しさでユネスコの世界自然遺産にも登録されるサンゴ礁の一隅に,まるで人工的に穴を開けたかのようだが,太古の鍾乳洞の名残りと言われている。抜群の透明度を誇る海だからこそ,衛星からもその稀有な存在が確認できる。

地図:ベリーズ

T.A.R.O.

衛星画像のスペシャリスト集団。東京・日本橋にて超小型衛星の設計・製造・運用を行うアクセルスペース社のビジネスチーム。画像は,24時間365日,高度500kmの上空から地球観測(リモートセンシング)を続ける同社開発の超小型人工衛星「ほどよし1号機」が撮影したもの

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