3月21日,駅周辺のまちびらきが行われ,本格的な再始動を迎えることになった宮城県女川町。人口1万人余りであったこのまちは,4,400 棟以上が津波の被害を受けた。復興に向けて,これまで漁港を囲むように低地に広がっていた宅地を高台に移転し,低地には水産加工団地や商業施設,公共施設などを整備している。
この復興まちづくり事業ではCM方式が活用され,当社JVは調査・測量・設計・施工業務に加え,工事の総合的なマネジメントに携わってきた。全体の設計完了を待たずに設計を終えた部分から着工していくファストトラック方式が採用され,スピーディな再建を実現する。また,工事に関わる全てのコストを開示するオープンブック方式が採用され,業務の透明性を確保している。
まちの中心部では,災害公営住宅の建設や住民による住宅の自立再建が進んでいる。災害公営住宅のひとつ「運動公園住宅」は1年前に竣工。平らな土地が限られる中で少しでも早く整備するために,既存の陸上競技場を解体して建設された。
一方,集落が点在していた離半島部でも,14の地区のうち,2地区は高台の復興住宅が竣工,1地区は宅地造成が完了しており,高台への住民の移転が進んでいる。人材,機材に限りがある中で,早期の全地区完成に向けて,マネジメントの重要度は高い。
【工事概要】
女川町震災復興事業
- 場所:
- 宮城県女川町
- 事業者:
- 女川町
- 発注者:
- UR都市機構
- 受注者:
- 鹿島・オオバ女川町震災復興事業
共同企業体 - 業務内容:
- 震災復興の造成工事に関する
マネジメント業務,地質調査,地形測量,
詳細設計,
許認可に関わる図書作成及び施工業務 - 規模:
- [早期整備エリア]
中心市街地7ha ,離半島部14ha ,
[次期整備エリア]
中心市街地約200ha ,離半島部26ha - 工期:
- [早期整備エリア]2012年10月~施工中,
[次期整備エリア]2013年3月~施工中