幾度もの津波被害を経験してきた岩手県宮古市の田老地区。1979年には,住民の生活を守るため,世界でも最大級の規模の防潮堤を備えた。防災意識のきわめて高いまちづくりが進められていた地区であったが,東日本大震災の津波はここにも甚大な被害をもたらした。
この復興まちづくり事業にもCM方式が採用されている。4,400人余りが暮らすまちの中心であった低地の田老地区の市街地では,土地区画整理事業が進行中。国道45号の振替え・新設工事と連携しながら,宅地の嵩上げ,インフラや公園などの基盤整備を実施している。全体完成は2015年度中が目標。災害公営住宅エリアをはじめ,できあがった部分から順次引き渡しを行っている。
また,高台の乙部団地(仮称)では,山林を宅地に変える造成工事を進めており,今秋の完成が予定されている。住民の工事への関心は高く,昨年3回実施された現場見学会には多くの人が訪れた。昨年12月には宅地の抽選会が実施され,それに先立って実施された見学会・相談会では,2日間で370名が参加。完成形が現れてきた宅地を前に,家族とともに将来の住まいや暮らしのイメージをふくらませていた。
【工事概要】
宮古市田老地区
震災復興事業の
工事施工等に関する一体的業務
- 場所:
- 岩手県宮古市
- 発注者:
- UR都市機構
- 受注者:
- 鹿島・
大日本コンサルタント
宮古市田老地区
震災復興事業
共同企業体 - 業務内容:
- 調査,測量,設計
及び施工の一体的
マネジメント - 規模:
- 田老地区の市街地
約19ha,
乙部団地(仮称)
約25ha - 工期:
- 2013年6月~施工中