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KAJIMAダイジェスト

シリーズ 東日本大震災から5年 東北の春2016 復興への道を築く人たち 家屋解体

福島の災害廃棄物処理にトータルで関わっていく

いま,避難指示区域では,個人家屋等の解体撤去作業が進む。昨年8月から,当社JVは「富岡町被災建物等解体撤去(その2)JV工事」を担当している。所有者から環境省に解体申請のあった町内の家屋等約350件を解体撤去した後,整地する作業だ。解体を担当する地元の協力会社5社からは最大約700人程度の作業員を動員し,3月末までに作業を完了させる予定となっている。

写真:家屋解体の様子

家屋解体の様子

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工事を取り仕切る神品(こうしな)英夫所長は,東北支店を中心にJR関連の鉄道工事を主に担当してきた。震災の復興支援業務では,昨年5月に全線運転を再開したJR仙石線の東名(とうな)工区復旧工事の所長を務めた。神品所長のもとで現場を管理する太田圭祐所員は入社3年目。震災復興支援の仕事を希望して鹿島に入社した。神品所長とは仙石線の工事からの間柄だ。現場事務所では最年少だが,作業員からも一目を置かれ人気がある。「社員・作業員一同,“町民に寄り添った解体工事”を目標にしています。所有者の方々の思いは複雑です。解体前の立会いで気持ちが変わり,作業を延期される方もおられます。写真や遺影といった思い出の品も見つかります。その都度連絡をして,大切に扱うよう心掛けています」(太田所員)。

写真:神品英夫所長(左)と太田圭祐所員

神品英夫所長(左)と太田圭祐所員

神品所長は,この工事を担当する意義を深く受け止める。当社は,田村市・富岡町の除染業務から,富岡町の廃棄物処理業務,相馬市・新地町の仮設焼却炉の解体撤去と,福島の災害廃棄物処理完了へ向けての各フェーズに携わっている。個人家屋の解体もまた,福島復興へ向けての主要業務のひとつである。「住民の方々の思い出が詰まった大切な建物を扱う仕事であることを真摯に受け止め,社員・作業員一同,誠心誠意対応しています。いわゆる技術力ではなく人力を管理する仕事を当社が担当する意義は,福島の災害廃棄物処理にトータルで関わっていくという鹿島の姿勢です」。

写真:家屋内部解体の様子

家屋内部解体の様子

写真:家屋内部解体の様子

※写真:大村拓也

平成27年度富岡町汚染廃棄物対策地域における被災建物等解体撤去等工事(その2)

場所:
福島県双葉郡富岡町
発注者:
環境省
施工者:
鹿島・三井住友・飛島特定建設工事共同企業体
業務:
建物等解体撤去一式 対象建物等391件(当初)
工期:
2015年8月~2016年3月

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