TNFDに基づく情報開示
鹿島の環境への取組み姿勢
鹿島は、2024年に環境ビジョンを見直し「鹿島環境ビジョン2050plus」として改訂しました。新たなビジョンでは「脱炭素」「資源循環」「自然再興」が相互に関連し、相乗効果やトレードオフがあることを認識したうえで、グループの目標や行動計画を再構築しています。
また、2025年には、「鹿島グループ生物多様性行動指針」として、これまでの「鹿島生物多様性行動指針(2009年7月改定)」を大幅に改定しました。生物多様性・自然資本の保全・再興は、グローバルかつローカルな課題であるとともに、気候変動の影響による災害の激甚化、廃棄物や水資源の問題などとも深く関連することから、鹿島グループだけでは解決が難しいことを認識しています。
サプライチェーンを含む自らの事業活動全体において、生物多様性・自然資本への依存・影響およびリスクと機会を把握し、適切に管理します。積極的に情報開示を行い、幅広いステークホルダーとの対話を通じて、持続可能な社会の実現に貢献します。
TNFD開示にあたり
2023年8月には、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosure:自然関連財務情報開示タスクフォース)の理念に賛同し、TNFDフォーラムに参画、TNFDβ版フレームワーク(v0.4)に従い、自社の直接事業と主要建設資材であるセメントのサプライチェーンについて、自然関連リスクと機会の特定・評価と対応検討を試行しました。
本レポートでは、2023年9月に公開されたTNFD最終提言(v1.0)に基づき、自社事業の自然関連の依存・インパクト、リスクと機会を明らかにするとともに、事業戦略に反映すべく、対応検討を行ったうえで、指標・目標を開示しています。
TNFD開示の総括
今回の分析において、これまでの自社での法令順守、および自主的な取組みが、自然資本への依存と影響を低減させる一定の効果があることを確認しました。分析にて最も対応優先度の高い影響度(財務や評判)が大となった項目に対しては、環境ビジョン2050plusにおける目標や行動計画で対応が網羅されており、その妥当性を確認しました。今後も目標に従って、取組みを推進していきます。
一方で、次に対応優先度の高い影響度中となったバリューチェーン上流の原料調達のリスクや直接操業の外来種対策など、追加的な取組みが必要な項目も確認できました。これらについては本レポートで定性的な対応策を設定した上で、今後、具体的な追加措置等を検討し、必要に応じて目標設定していきます。
特にバリューチェーン上流の原料調達におけるトレーサビリティの確保は、自然再興だけでなく資源循環にも共通する重要なポイントです。今後設置される社内部署横断の資源循環検討組織などにおいて具体的対応を検討し、TNFDの対応策へ反映させる予定です。
また、対応優先度は相対的に高くない結果となりましたが、外部からの関心が高く、当社グループの事業地域において水リスクの高いエリアの割合が多いことを確認しており、今後、追加措置の検討を行います。
