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TNFDに基づく情報開示

鹿島は、生物多様性を含む環境課題への対応を重要な経営課題の一つと認識し、マテリアリティとして「脱炭素社会移行への積極的な貢献」を掲げ、その中で自然共生にも取り組んでいます。
2023年8月には、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:自然関連財務情報開示タスクフォース)の理念に賛同し、TNFDフォーラムに参画しました。

TNFDは2023年9月にTNFDフレームワーク完全版を公開予定です。鹿島はそれに先駆けて、2023年3月に公開されたTNFDβ版フレームワーク(v0.4)に従い、自社の直接事業と主要建設資材であるセメントのサプライチェーンについて、自然関連リスクと機会の特定・評価と対応検討を試行しました。

TNFDロゴ

主要事業活動の自然関連への
依存・影響の把握と対象事業活動の選定

まず、鹿島の主要、かつ生物多様性との関連が多いと考えられる5つの事業活動(事務所・庁舎等、治山・治水、洋上風力発電、道路の各建設事業と、海外ホテルの管理・運営事業)を選定し、依存と影響のスクリーニング基準に基づき、事業活動と自然資本・生物多様性との関係を整理しました。そして、優先的に評価を実施することが推奨される事業活動を選定するため、依存と影響を縦軸・横軸としたヒートマップを作成しました。依存と影響が最も大きかったのは海外ホテル事業でしたが、事業規模も考えあわせた結果、対象事業活動として総合インパクトが最も大きい「事務所・庁舎等の建設」を選定しました。

対象事業活動の自然関連リスクと
機会の特定・評価

次に、選定した「事業所・庁舎等の建設」において、自然接点発見、自然との依存・影響診断、リスクと機会の評価、対応を検討するために、TNFDが提唱するLEAPアプローチを実施しました。「LEAP」とは、Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の4つのフェーズの頭文字をとったものです。LEAPアプローチはサプライチェーン全体を対象としますが、今回の試行ではサプライチェーン上流について主要な建設資材5つを選定し、その中から建設業を代表する資材である「セメント」を選定・対象としました。

以上のアプローチの結果、下表のリスクと機会、対応策を把握しました。

リスク・機会の項目 対応策
自然リスク 直接事業 建設工事に起因する生態系の棄損
  • 施工時の環境管理の徹底
サプライ
チェーン
資源採掘に起因する生態系の棄損
  • 採掘事業者とのエンゲージメント
    (生態系再生への協力等)
移行リスク サプライ
チェーン
採掘規制強化による供給量低下/コスト増
  • 採掘規制に対応した調達先の分散
  • セメント代替製品の開発/展開
資源採掘地での生態系棄損の原因者とされる(評判悪化)
  • 採掘事業者とのエンゲージメント
    (生態系再生への協力等)
物理リスク サプライ
チェーン
採掘による災害(土砂崩れ等)の発生/
供給量低下
  • 調達先の分散
  • 災害復旧に協力
機会 直接事業 生態系再生/ミチゲーション市場の拡大
  • 生態系再生技術の開発/展開
サプライ
チェーン
供給量低下に対応する省セメント技術
  • セメント代替製品の開発/展開

※今回、サプライチェーン分析はセメント材のみで実施

直接事業リスクについては、施工時の環境管理体制が有効に機能していることが確認されましたが、セメントのサプライチェーンリスクについては、指標を用いたリスク管理が課題との結果が得られました。一方、機会については、生態系再生技術やセメント代替製品の開発が有効であることが示唆されました。

今後、鹿島はネイチャーポジティブなどの社会要請を踏まえ、TNFDフレームワーク完全版の適用に向けて、自然資本に関する戦略および目標設定などに取り組んでいきます。

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