A4CSEL®が第19回国土技術開発賞最優秀賞を受賞
鹿島が2015年に開発した、建設機械の自動化による次世代の建設生産システム「A4CSEL®(クワッドアクセル)」が第19回国土技術開発賞の最優秀賞を受賞し、2017年7月27日、東京国際フォーラムにおいて表彰式が行われました。表彰式では、根本国土交通大臣政務官から押味社長へ表彰状が授与されました。また、「平成の国宝姫路城大天守保存修理」が優秀賞に選ばれ、鹿島はダブル受賞となりました。
国土技術開発賞は、安全で効率的な暮らしが快適に行える国土の創造のために、建設産業に係わる優れた新技術を表彰するもので、技術開発者に対する研究開発意欲の高揚並びに建設技術水準の向上を図ることを目的に創設されたものです。一般財団法人国土技術研究センターと沿岸技術研究センターの主催、国土交通省の後援で1999年から毎年開催されています。なお、第16回の国土技術開発賞では「浮体式仮締切工法」が同じく最優秀賞を受賞しています。
今回最優秀賞を受賞した建設機械の自動化による次世代の建設生産システム「A4CSEL®(クワッドアクセル)」は、汎用の建設機械に計測機器や制御用PCを搭載することにより建設機械の自動運転を実現したもので、一人で複数の自動化重機を同時に稼働させる新たなコンセプトを実現した世界初の技術です。2015年に五ケ山ダム建設工事(福岡県)で自動振動ローラを実用化させ、2017年には大分川ダム建設工事(大分県)において、ダンプトラックの導入試験を行い、運搬・荷下ろしから、ブルドーザによるまき出し、振動ローラによる転圧まで、一連の土工作業の自動化の流れを確立しました。本システムは、従来のリモコン等による遠隔操作とは異なり、人が作業指示を出すことにより複数の建設機械が自律的に作業を行うシステムであり、将来性を含め高く評価されたものです。
また、「A4CSEL®(クワッドアクセル)」はこのほかに、第46回日本産業技術大賞文部科学大臣賞、平成28年度土木学会賞技術開発賞も受賞しています。
【受賞の概要】
第19回国土技術開発賞最優秀賞
(案件名)建設機械の自動化による次世代の建設生産システム 汎用建設機械が自律的に施工を行うA4CSEL®の開発
(受賞者)高田 悦久:鹿島建設株式会社
三浦 悟 :鹿島建設株式会社
(参考)
A4CSEL®(クワッドアクセル)