SFT工法を用いて、九州新幹線直下にアンダーパスが完成
福岡県筑後市で鹿島が施工を担当した県道柳川筑後バイパス・津島Bv※が2019年2月に完成し、津島Bvを含む区間が3月9日、開通を迎えました。
津島Bvは、県道柳川筑後線バイパスの、九州新幹線及びJR鹿児島本線の直下に作られたアンダーパスで、SFT(Simple and Face-Less Method of Construction of Tunnel)工法で施工されました。SFT工法は、アンダーパス技術協会が開発した工法で、JR予讃線松山環状道路交差部(愛媛県松山市)に続き、国内では2例目の施工事例です。
SFT工法の施工手順は、まず発進立坑と到達立坑を設置し、軌道直下の防護工として箱型ルーフ部材をボックスカルバートの外縁と合致する位置に設置します。その際にフリクションカットプレートを箱型ルーフと重ねて設置することで、ボックスカルバートの推進またはけん引時における摩擦抵抗の低減と周辺地盤との縁切りを図ります。その後発進立坑内で構築したボックスカルバートを、箱型ルーフおよび土砂と一体として押し出す形で鉄道直下にアンダーパスを構築します。SFT工法は切羽のないトンネル掘削工法で、函体推進時に横断箇所直下の掘削作業がないため、安全かつ工期短縮が見込まれるとともに、低土被り施工が可能です。
津島Bvは、2015年1月から工事が開始され、10.1mの箱型ルーフを42列推進させ、幅15.9m、高さ8.5m、長さ15.0mのボックスカルバートを構築、2019年2月に完成しました。津島Bvを含むバイパス開通後は広域交通網の形成とともに円滑な移動の支障となる踏切横断が解消され、広域ネットワークの強化と渋滞の解消につながっています。
工事の様子
(参考)
函体推進「SFT工法」実績