技術研究所が支援する地域貢献 ホタル幼虫を小学生が放流
2020年10月7日、熊本県南関町の南関第二小学校の4年生15名が、地元南関町産のホタルから増殖したホタル幼虫3,000匹を、近くのホタル観賞の名所「ホタルの里公園」に放流しました。同小学校では、2019年度から4年生が授業の一環としてホタルの幼虫を育成して放流する取組みを行っています。鹿島技術研究所では、近隣の熊本県公共関与産業廃棄物管理型最終処分場「エコアくまもと」のビオトープにおいて、地域で減少しているホタルを呼び戻す取組みを行っており、南関町の要望で、ホタル幼虫を育てている同小学校の児童への技術指導やサポートを行っています。
2019年9月より、まずは教室でホタル幼虫の餌となるカワニナの飼育から始めた南関第二小学校の児童たち。2020年3月には、昨年度の4年生が半年間育てたホタル幼虫を「ホタルの里公園」に放流しましたが、そのホタルが2020年7月の大雨の影響で流された可能性があるため、技術研究所でふ化させたホタル幼虫3,000匹を、今年度の4年生が放流することにしました。
好天に恵まれた放流当日、児童たちは技術研究所地球環境・バイオグループのリン上席研究員からホタルの生態について説明を受けたのち、体長1cmほどのホタルの幼虫を川に放流しました。児童たちは丁寧に小さなホタルの幼虫を川に放流し、来夏に自分たちが育てたホタルが飛び交う姿を楽しみにしていました。この日は新たにカワニナを飼育する水槽も教室に設置され、来年の放流に向けホタル幼虫の飼育を始める児童は飼育方法について熱心に説明を聞いていました。今後、技術研究所では、エコアくまもとを管理する熊本県環境整備事業団、関連会社の鹿島環境エンジニアリングと連携し、継続的に支援を行っていくことにしています。
放流の前にリン上席研究員から説明を聞く児童ら
ホタルの里公園内の川に放流した
体長1cmほどのホタルの幼虫を川に放流する児童
教室に設置されたカワニナの飼育装置