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秋田港・能代港洋上風力発電工事 SEP船入港、洋上工事いよいよ開始

鹿島JVが施工を進める秋田港・能代港洋上風力発電施設建設工事(秋田県秋田市及び能代市)において、洋上での作業を行う自航式SEP船「Zaratan号」が、2021年4月16日、秋田港飯島ふ頭に入港し、4月20日、安全を祈願する式典が行われました。4月27日からはZaratan号を用いての風車基礎工事が始まり、いよいよ洋上での工事が本格的にスタートしました。

自航式SEP船「Zaratan号」は、欧州での洋上風力発電施設建設の実績が豊富なイギリスのSeajacks社傘下の日本法人が保有するもので、同船が日本の港に入港するのは初めてです。Zaratan号は、全長109m、幅41m。全長85mのレグと呼ばれる4本の脚を立てたまま自走でき、最大深度55mの海底にレグを固定または貫入させ、船体のステージを持ち上げて工事を行います。波や風の影響を最小限にしながら風車や基礎部材の施工を安全に行うことができます。

図版:4月16日、秋田港飯島ふ頭に入港するZaratan号

4月16日、秋田港飯島ふ頭に入港するZaratan号

図版:Zaratan号への積み込みを待つ、基礎部材(トランジッションピースと大口径鋼管杭)

Zaratan号への積み込みを待つ、基礎部材(トランジッションピースと大口径鋼管杭)

4月20日に行われた「Zaratan号壮行の儀」では、事業者である秋田洋上風力発電株式会社の岡垣社長の挨拶の後、Zaratan号の英国人船長のフレミング氏、日本人船長の今野氏から挨拶がありました。また、地元の伝統芸能である「なまはげ太鼓」が披露され、式典の最後にはZaratan号自ら汽笛を3回鳴らし、今後の洋上工事の安全を祈願しました。

秋田港・能代港洋上風力発電事業は、商業ベースで日本初となる洋上風力発電事業です。秋田港および能代港の港湾区域内にブレード直径117mの風車を合計33基新設、発電容量は約140MWと国内最大規模となります。着床式の洋上風力発電で、風車を支える基礎構造は大口径鋼管杭モノパイルと接続部材トランジッションピースで構成されます。今後は基礎設置工事が本格的に行われ、2022年度は風車設置工事が行われます。竣工は2022年12月の予定です。

図版:4月20日に行われたZaratan号壮行の儀の様子

4月20日に行われたZaratan号壮行の儀の様子

図版:壮行の儀で披露された秋田県男鹿の伝統芸能「なまはげ太鼓」

壮行の儀で披露された秋田県男鹿の伝統芸能「なまはげ太鼓」

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