広島呉道路 天応トンネルが無事に貫通
鹿島が広島県呉市で施工を進めている、「広島呉道路 小屋浦トンネル他1トンネル工事」のうち、天応トンネルの貫通式が、2025年7月30日、同トンネル内の貫通点付近で行われました。式典には、来賓をはじめ、発注者である西日本高速道路中国支社の関係者や工事関係者ら77名が出席しました。始めに鹿島中国支店・常岡支店長らによる貫通の儀が執り行われました。貫通確認報告、通り初めの儀が行われた後には、威勢のよい掛け声とともに樽神輿が登場。その後、発注者・来賓挨拶に続き、鏡開きと乾杯が行われました。終わりに、施工者を代表して常岡支店長が謝辞を述べた後、出席者全員で万歳三唱を行い、無事の貫通を祝いました。
本工事は、西日本高速道路が進める広島呉道路・坂北IC~呉IC(約12.2km)の4車線化事業の一部です。広島呉道路は、平成30年7月豪雨の影響により、道路の一部が崩落。約3か月間、通行止めが続いたことから、道路ネットワークの強化を目的として、2車線から4車線に拡幅されることになりました。このうち鹿島は、現在、供用中の安芸郡坂町小屋浦から呉市天応西条の区間に、供用中の一期線に近接して、小屋浦トンネル633m、天応トンネル391m、橋梁下部工および切盛土工の総延長2,710mを施工する工事を担当しています。
天応トンネルは、2024年9月からNATM工法により掘削を開始。近接する供用中の一期線に影響を与えないよう、振動や騒音を抑制する制御発破を採用し、振動等を常時計測しながら、掘削を進めました。また、低土被り(最小かぶり3.6m)区間が約108m連続するため、地山を補強・安定させるための様々な補助工法を用いて、慎重かつ安全に工事を進めました。これらの工夫により、約10か月をかけて無事に貫通を迎えました。
今後は、覆工コンクリート工事や橋梁下部工他の工事を進め、続く小屋浦トンネルの掘削に着手します。
貫通時の坑内(2025年7月18日撮影)
「ワッショイ」の掛け声とともに樽神輿が登場
鹿島・村尾執行役員の発声による乾杯
施工者を代表して謝辞を述べる常岡支店長