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新木造技術

楽器のように、宝箱のように(ホール・ミュージアム)

ヴァイオリンの名器として名高いストラディバリウスは、木質の経年変化が独特の音色を響かせるとされています。劇場建築では舞台床や共鳴板等に木材が使われ、木材の吸音、反射といった音響的性質をうまく利用することで、優れた音響環境を生み出しています。また、桐のたんすに代表されるように木材の保存箱は、調湿に加えて、フィトンチッド(樹木が発散する物質)による抗菌、防虫などの効用があると言われます。美術館や博物館の収蔵庫に木材が使われる由縁です。音楽ホールやミュージアムなどの文化施設にある木材が、そこで展開される音楽、美術を吸収して価値を高めていく、そんな施設を鹿島は作りたいと考えています。

ホール

軽井沢大賀ホール木質化

軽井沢からの音楽文化の発信を願い、大賀典雄ソニー名誉会長が軽井沢町に寄付することで話題を呼んだ音楽専用ホールです。コンサートホールは「巨大な楽器」とも言われるように、ホールそのものがいかに響き、いかによく鳴るかが求められます。

平行壁面のない正五角形のサラウンド空間を巡る内外装には地元長野県産のカラマツが採用され、年月を経るほどに音響的な味わいが増すことが期待されています。

第47回BCS賞、日本建築学会作品選集2007入選、第1回日事連建築賞国土交通大臣賞、
第6回環境設備・デザイン賞 第2部門 入賞/BE賞

図版:外観

外観

図版:内観

内観

所在地:
長野県北佐久郡
発注者:
大賀典雄
設計:
鹿島
延床面積:
2,813m2
建物概要:
RC造、屋根S造、地上2階
竣工年:
2004年

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ミュージアム

大分県立美術館新築工事木質化/一部木造

大分市の中心部の文化情報発信基地であるOASISひろば21に近接する美術館です。直方体の単純な形状ですが、1階部分前面の可動式のガラス折れ戸が開くと内と外が連続する開放的な空間となり、見上げると竹工芸からヒントを得たといわれる木格子が4階部分の外装になっています。この木格子構造の柱は、鉄骨内蔵の「木質ハイブリット集成材」(カラマツ)、筋交いは地元産のスギ材を格子状に組み合わせた木質耐火構造です。

図版:美術館完成模型

美術館完成模型

改ページ

図版:外観パース ガラス折れ戸全開と木格子外装

外観パース ガラス折れ戸全開と木格子外装

図版:木格子構造モックアップ

木格子構造モックアップ

所在地:
大分県大分市
発注者:
大分県
設計:
坂茂建築設計
延床面積:
16,769m2
建物概要:
鉄骨造(一部木造)、免震、
地下1階・地上4階
竣工年:
2014年
改ページ

ハラミュージアム アーク木造

1988年榛名山麓の斜面に建てられた木造の現代美術館を改築し、さらに古美術の展示ギャラリー、収蔵庫を同じく木造で増築したものです。外観は黒く塗装されたスギの下見板貼りとなっており、牧場の緑の中で存在感のある建物となっています。収蔵庫内部にも木材が豊富に使われました。

第52回BCS賞、2010年日本建築学会作品選奨

図版:外観

外観

図版:収蔵庫内観

収蔵庫内観

所在地:
群馬県渋川市
発注者:
ハラミュージアム
設計:
磯崎新アトリエ 、鹿島
延床面積:
2,675m2
建物概要:
地下階RC造、地上1階木造(軸組+ツーバイフォー工法)
竣工年:
2008年
改ページ

川口アートギャラリー<アトリア>木造

川口市の公園の一角に作られた美術施設は、小さいながらも落ち着いた雰囲気があり、市民がアートと出会い、表現していくことを目指した施設です。集成材の木造で木質の柔軟な親しみ易さが施設の性格を体現するとともに、広いウッドデッキが市民とアートとの触れ合いを高めるように設計されています。また、敷地に建っていたスポンサーのビール工場の松杭が床材として再利用もされています。

図版:外観

外観

図版:構造材、仕上げ共に木が活かされたインテリア

構造材、仕上げ共に木が活かされたインテリア

所在地:
埼玉県川口市
発注者:
サッポロビール
設計:
鹿島
延床面積:
873m2
建物概要:
木造軸組構造、地上2階
竣工年:
2006年

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