学校・教育施設ソリューション

天井耐震化・天井レス化

児童生徒等の安全確保に万全を期す


東日本大震災では、天井などの大規模な崩落事故による人的被害や事業中断が大きな問題となりました。

文部科学省は、2013年に「学校施設における天井等落下防止対策のための手引き」を発行し、天井の耐震点検と対策を各学校設置者に要請しています。その中で、児童生徒等の安全確保に万全を期す観点から、天井撤去(天井レス化)を中心とした落下防止対策の検討を促しています。

鹿島は、豊富な実績を基に、大空間の特徴に合わせて天井吊り下地の補強、天井形状の単純化、天井の軽量化など最適な補強法を提案し、学校の価値向上を実現します。

天井撤去(天井レス化)とは?

通常、天井裏には設備や配管などが配置されており、これを天井材が覆っていますが、天井落下防止のためには、天井材を撤去してしまうことも根本的な解決策の1つです。

こうした天井レス化(直天井化)による天井落下防止対策は、主に体育館やショッピングセンターなど、見栄え(設備や配管が露出して見えます)や機能面(音響や断熱など)よりも耐震安全性が優先される空間に適用が可能です。

図版:天井撤去(天井レス化)

国の施策(法令、補助金等)

法令、指導等

国土交通省 文部科学省
2013年8月

天井の脱落対策に関する基準を新たに定め、新・増改築時の適合を義務付ける建築基準法施行令・告示を公布。脱落によって重大な危険を生じるおそれがある天井を「特定天井」(※)と定め、新築、増改築時には当該基準の適用を義務付け。

(※)以下のいずれにも該当する吊り天井

  • 居室、廊下その他の人が日常立ち入る場所に設けられるもの
  • 高さが6mを超える天井の部分で、その水平投影面積が200m²を超えるものを含むもの
  • 天井面構成部材等の単位面積重量(天井面の面積の1㎡当たりの質量)が2kgを超えるもの

図版:対象となる天井

図版:対象となる天井

既存建物へは原則として適用されないが、防災拠点施設(庁舎、体育館等)や、固定席を有する劇場、映画館、公会堂等には、改修が行政指導される。

「学校施設における天井等落下防止対策のための手引き」を発行し、天井の耐震点検と対策を各学校設置者に要請。

  • 迅速かつ効率的に総点検・対策を実施すべきとの観点から、目視あるいは図面診断で危険性が高いことが確認された時点で、実地診断を行うまでもなく対策の検討に着手できるルートを設け、学校設置者の早急な対策を促す。
  • 児童生徒等の安全確保に万全を期す観点から、天井撤去を中心とした落下防止対策の検討を促す。
2013年9月 技術解説書を開示  
2014年4月 建築基準法施行令・告示を施行 「屋内運動場等の天井等落下防止対策事例集」を発行。各学校設置者における天井等落下防止対策の参考となるよう具体的な改修事例を掲載。
2015年3月   「学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック(改訂版)」を発行。天井の撤去だけでなく、照明器具の脱落防止や、窓ガラスの飛散防止など、天井に関連する付帯設備の安全確保も包括的に指導するように改訂。
2016年6月 特定天井における隙間なし天井の新基準の新設。2013年に義務付けられた天井の脱落対策に関する基準では天井と周囲の壁等に隙間を設けないことを原則としていたが、気密性や意匠性の観点から隙間を設けない仕様のニーズに応え、壁等と衝突しても壊れない強固な構造(準構造等)とする基準が新設。  
2019年1月   「国住指第3209号 耐震診断義務付け対象建築物の耐震診断の結果の公表について(技術的助言)」が通知。2013年の「改正耐震改修促進法」に基づき、公共建築物や大規模建築物等に対し、天井を含む非構造部材についても耐震診断結果の報告と公表が義務化された。

補助金等(令和7年度の例)

最新の詳細情報は、各省のホームページ等をご参照下さい。

  国土交通省 文部科学省(公立学校施設の例) 文部科学省(私立学校施設の例)
補助事業 社会資本整備総合交付金 防災・安全交付金 住宅・建築物安全ストック形成事業 学校施設環境改善交付金 私立幼稚園施設整備費補助
私立高等学校等施設高機能化整備費補助
私立大学・大学院等教育研究装置施設整備費補助
対象施設 以下の要件に該当する天井であること
  • a. 用途が次のいずれかであること
    • 固定された客席を有する劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場等
    • 防災拠点施設(避難場所に指定されている体育館、災害応急対策の実施拠点となる庁舎等)
  • b. 6m超の高さにある200㎡超の吊り天井であること
  • c. 耐震診断の結果、天井が脱落する危険性が高いこと
公立の幼稚園、小学校、中学校、中等教育学校(前期課程)、特別支援学校
  • 建築非構造部材の耐震化工事
  • 天井材、照明器具等の落下防止工事(吊り天井の撤去工事も対象)
私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、短期大学、高等専門学校
  • 100㎡以上の部屋(特別講義室や大講義室、体育館、講堂など)
  • 100㎡未満の部屋は、耐震補強と一体で行う工事のみが対象
    ※ただし、幼稚園については面積要件なし
補助率等 国:11.5%、地方:11.5%(地域防災計画等に位置づけられた避難所等については、国:1/3、地方:1/3) 文部科学大臣が必要と認める額の 1/3 以内 大学、短大、高専:1/2 以内
高校、中等教育学校、中学校、小学校:1/3 以内
限度額 13,400 円/㎡(平均天井高が10m を超える場合は高さ3m 毎に 3,090 円/㎡加算) 下限 400 万円~上限 2 億円(過去急増市町村にあっては 3 億円)
  • 大学、短期大学、高等専門学校
    下限額:300 万円~上限額:なし
  • 小、中、高等学校等
    下限額:なし~上限額:2 億円
  • 幼稚園
    下限額:なし~上限額:1 億円

その他、各都道府県の独自の補助制度については、各都道府県の窓口にお問い合わせ下さい。

適用事例

図版:東京大学KAJIMA HALL:15号講義室(天井レス化)

東京大学KAJIMA HALL:15号講義室(天井レス化)

図版:明治学院大学福利厚生棟アリーナ天井耐震改修(斜め材で補強)

明治学院大学福利厚生棟アリーナ天井耐震改修(斜め材で補強)

図版:法政大学体育館、講堂、生徒ホール天井耐震改修(特定天井対策機能のある天井下地と吸音ボード貼り天井+膜材)

法政大学体育館、講堂、生徒ホール天井耐震改修
(特定天井対策機能のある天井下地と吸音ボード貼り天井+膜材)

図版:中央大学8101号教室天井耐震改修(フレームによる補強)

中央大学8101号教室天井耐震改修(フレームによる補強)

図版:学習院大学 体育館(東京都・斜め材で補強)

学習院大学 体育館
(東京都・斜め材で補強)

図版:麻布学園 講堂(東京都・鉄骨による「ぶどう棚」下地)

麻布学園 講堂
(東京都・鉄骨による「ぶどう棚」下地)

図版:東京女学館 記念講堂(東京都・天井レス化/膜ルーバー設置)

東京女学館 記念講堂
(東京都・天井レス化/膜ルーバー設置)

図版:天井耐震化の適用事例

自然災害から学校を守る インデックス


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