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橋の歴史物語

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  3-1 はじめての鉄の橋「アイアンブリッジ」
 

アイアンブリッジ

アイアンブリッジ

世界に先駆けて近代的な鉄の橋をつくったのは、鉄と石炭と蒸気機関によって産業革命を起こしたイギリスです。その橋の名は、「アイアンブリッジ」。 1779年完成。長さ30.5m、高さ12mのアーチ橋です。 当時まだ鉄を構造物に使う技術がなかったために、クサビやホゾ(木材や石材を組み合わせるときに使う突起)など、木工の技術を使って架けられています。 使用された鉄は鋳鉄でした。現在も人道橋として大切に利用されており、世界遺産になっています。

 
 
 
  3-2 ケーブルを使わない吊り橋「メナイ橋」
 

メナイ橋

メナイ橋

18世紀末になると、鋳鉄よりも引張り強い錬鉄の大量生産が行われるようになり、より大きな橋が架けられるようになります。その第1号が1826年、イギリスのメナイ海峡に架けられた「メナイ橋」です。 この橋は、鎖の代わりに両端に穴の開いた細長い鉄板(アイバー)をピンでつないでケーブルとした吊り橋で、アイバー・チェーン橋と呼ばました。 メナイ橋は中央径間177m。当時としては世界最長の吊り橋でした。現在では錬鉄製のアイバーは鋼鉄製のものに取り替えられています。

 
 
 
  3-3 トラス橋のモニュメント「フォース鉄道橋」
 

フォース鉄道橋

フォース鉄道橋

19世紀半ばは、イギリスにとって鉄道網が網の目のように全土にのびっていった時代でした。鉄道会社は自社の鉄道を少しでも延長しようとしてしのぎを削っていました。その鉄道敷設の一番の難所が川や深く入り込んだ湾でした。そして、争って鉄道橋を架けようとしたのです。そんなとき、テイ湾をまたぐテイ橋は完成します。しかし、完成から2年後の1879年12月の嵐の夜に落橋し、列車ごと湾に転落するという大惨事を起こします。 橋脚の材料が品質の悪い鋳鉄でできていたためです。 この事故のため、この橋を設計したトーマス・パウチはその技術者としての生命をたたれてしまいます。

こうした事故を乗り越えてかけたのが、すべてが鋼鉄でつくられたフォース鉄道橋でした。スコットランドのフォース湾に架けられたこの橋は「カンチレバー・トラス」(注1)という構造形式を採用しています。 1890年完成。全長は2530m。521mの中央径間をもつ橋を二つ組み合わせた形になっています。中央径間で世界一の橋になったのです。1917年、カナダのケベック鉄道橋(span=549m)ができるまで、首位の座を保つことになります。 テイ橋の落橋事故の後だけに、安全には注意が払われ、この橋に使われた鋼材は51,000トン、リベットの総数は650万個と物量も膨大な量にのぼりました。完成後、巨大な怪物が足をふんばったような姿を見て、人々は「鋼の恐竜」というあだ名を付けたそうです。しかし、頑丈につくられた橋だけあって、100年以上たった今日でも列車が通り、鉄道橋として使われています。イギリスの産業革命を象徴するような橋です。

 
 
 
  3-4 イギリスの玄関「タワーブリッジ」
 

タワーブリッジ

タワーブリッジ

19世紀末、テームズ川にイギリスを象徴する橋が完成します。現在では珍しい跳開橋、「タワーブリッジ」です。1894年完成。 船が通過する時は二つの塔の間の中央の橋桁が跳ね上がるようになっています。片側1100トンの橋桁をわずか4分間で跳ね上げることができます。橋を上げ下げする動力は蒸気機関でした。 両脇の石造の塔は近くにあるロンドン塔との調和を考えてデザインされています。 世界中からロンドンに入港する船は、この橋をくぐってテームズ川をさかのぼったのです。この橋は、まさに海の玄関にふさわしい橋といえます。

 
 
 
 

※このコンテンツは、2001年に開催されたインターネット博覧会出展時のアーカイブです。

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